目指すはたこ焼き作り?――ハイファイブ・エンターテインメント設立記者発表会(1/2 ページ)

本日、澤紫臣氏が代表取締役を務めるハイファイブ・エンターテインメントの設立記者発表会が開催され、新作「ブライトキングダム オンライン」などについて報告。山佐との提携も発表された。

» 2006年03月30日 19時51分 公開
[加藤亘,ITmedia]

 澤紫臣氏が、「シールオンライン」を運営するKESPIの代表取締役を唐突に退いたのが昨年の10月だった。それから5カ月――澤氏は新しくオンラインゲーム、ひいてはエンターテインメントを包括する新会社「ハイファイブ・エンターテインメント」(以後、ハイファイブ)を設立した。本日3月30日、東京六本木の「TATOU 東京」において、ハイファイブの設立と新作オンラインゲーム数本、さらに山佐との業務提携などが報告された。

 ハイファイブの由来は、野球などでホームインした際、歓喜の表現方法としてハイタッチを行う様を称して使用する単語で、5本の指でハイタッチするという勝利をイメージしたもの。また、創設メンバーの5人を表している。昨今、とかくネガティブな印象を持たれやすいオンラインゲーム業界に、ポジティブで明るいイメージを持ってもらいたいと澤氏は設立に至る経緯を説明する。

冒頭、深く黒いフードをかぶり、顔にはマスクをつけた、全身黒づくめの集団が舞台へと現れる。その下には本日発表となる「ブライトキングダム オンライン」の4キャラクターが隠れていた。フードを脱ぎ捨てダンスを披露。最後に登場した黒づくめの男が澤紫臣氏といった演出で発表会は開始された
ハイファイブのビジネススタイルは、初年度はオンラインゲームの運営のほか、受託開発を中心に、次年度からは独自ゲーム開発と運営やアジア圏への進出を追加、その後はオンラインエンターテインメント他分野への拡大を目標としている。まずは予定されている3つのMMORPGを成功させなくてはならない

 ハイファイブは2006年2月に設立され、日本におけるオンラインゲームのパブリッシャーとなるべく、韓国および中国のゲーム開発企業と提携。オリジナルゲームの配信を目指している。発表会では、協力企業としてアラゴンネットワーク、北京光宇維思科技、そしてスカラベスタジオの3社を紹介。ハイファイブ最初の運営タイトルとなる「ブライトキングダム オンライン」(韓国名でシャインオンライン)を開発および配信を行っているアラゴンネットワークスからは代表理事のパク・ジュンソ氏が登壇した。

 オンラインゲーム開発に長年携わるメンバーが2004年に設立したアラゴンネットワークスは、常にユーザーニーズに答えるべく市場調査に余念がない。シャインオンラインを日本で展開するにあたり、日本市場に合わせるさまざまな施策を受け入れた。大胆にもグラフィックスの変更を施すばかりでなく、日本でのゲームタイトル変更も容認するほど、進出には並々ならぬ熱意を持っている。

 北京光宇維思科技(ペキン カンウーウィズ カギ)代表のオ・ドンソク氏も挨拶に立ち、ハイファイブの重要開発拠点となるべく、2タイトルが準備されていることを明かした。北京光宇維思科技は政府によるベンチャータウンゲーム部門の幹事企業で、ゲーム開発だけでなく、政府支援の人材育成プログラムを実施している。「アリアスストーリー」と「WSW(仮)」を開発している。

 また、数多くのコンシューマーゲーム機タイトルを手がけるスカラベスタジオからは代表取締役の有元佐康氏が招かれた。1999年に設立されたスカラベスタジオは、「ブライトキングダム オンライン」のキャラクターデザインをはじめ、キャラクター展開の協力にも尽力する。

挨拶に立ったアラゴンネットワークス代表理事のパク・ジュンソ氏は、先日韓国でもβテストが開始されたシャインオンライン(日本名「ブライトキングダム オンライン」)が、日本でサービス開始されることに感謝の意を述べる。アラゴンネットワークスの開発力と、ハイファイブの持つマーケティング力で、本作が日本でのNO.1タイトルとなるべく努力していくことを告げた
ハイファイブは北京光宇維思科技の株主でもあり、共同開発を展開するパートナーでもあると壇上に立つ代表のオ・ドンソク氏は、現在人材発掘に余念がなく、これからも技術向上に努めていくことを約束する。今後影響あるゲーム開発会社に成長するための、そして成功のはじめの一歩となったと挨拶した
ゲーム開発をメインに行うスカラベスタジオからは、代表取締役の有元佐康氏が登壇。今回はキャラクターデザインをはじめ、日本でのキャラクターで展開できるビジネス展開の強い面を活かし、今までにない素晴らしいゲームにしていきたいと意気込みを語った

「ブライトキングダム オンライン」とは?

 「ブライトキングダム オンライン」は、アニメーションのような鮮やかな色彩を持ったキャラクターを操って冒険する3DタイプのMMORPGで、基本モンスターを倒して自らを強化し進めるタイプのもの。キャラクターがキノコの家に早変わりする「ミニハウス」機能や、少人数で凶悪なモンスターに挑む「キングダムクエスト」などが特徴で、澤氏曰く「全部入り」な贅沢な内容となっている。

 キャラクターはカートゥーンレンダリングではなく、トゥーンマッピングを採用。テクスチャーをカートゥーン加工したあと3Dモデルに貼り付けた。これにより明るく親しみやすい、日本的なものとなった。日本版へのローカライズは、現在βテスト中の韓国でも評判がよく、NPC絵を日本版のものにする可能性もあるとのこと。澤氏は、韓国と日本とのゲーム文化の違いを引き合いに出し、ゲームの世界観を掘り下げる作業も日本で行い、設定から徹底的に日本化していく。原題「SHINE Online」は改題。とはいえ、ストーリーで登場する神様の頭文字として「S・H・I・N・E」は活かす方向だ。

 ハイファイブでは既存のクローズドβテストという呼称を、「チェックアップ期間」とし、参加者は提示されたチェックポイントにそってリポートしやすい環境作りを提案したいとしている。また同様に、オープンβテストを「ブラッシュアップ期間」とし、ゲーム外でのユーザー公聴会を3回ほど開催する予定もあるとか。ユーザーとの接点としては、ゲームマスターとは別に、イベント遂行やブログなどでの情報露出などを担当するゲームアテンダントの設立などが構想に上がっている。

キノコの形のミニハウスは今後さまざまな機能が実装される予定だ

 「ブライトキングダム オンライン」は武器のアップグレードや戦いに疲れた際のミニハウス機能、そしてキングダムクエストが特徴で、将来的にはミニハウスには内装できるようになったり、コミュニティ機能を付けるとしている。スキルアップではキャラクター能力に変化が起きたり、アイテム次第では採集が可能になったりもするという。武器に「タイトル」を付けられたり、自分に「ニックネーム」が付けられたりと、個性の表現も実装される予定だ。


会場では4つの職業と男女のキャラクターが発表され、オープニングに登場した女の子たちが再登場。右からファイター、クレリック、アーチャー、メイジ

 「ブライトキングダム オンライン」は、4月10日の21時にチェックアップ期間を開始し、4月末にはブラッシュアップ期間を開始する予定だ。ブラッシュアップ期間前後にはアップデートが行われ、前途したミニハウスへの内装やチャットルームの実施、闘技場で開催されるランキング対応のPvP「サバイバルアリーナ」などが予定されている。そのほかにも定番のペット育成システムや、ミニゲーム、ギルド成長システムやビンゴエンブレムなどが実装されるとのこと。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/17/news023.jpg 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
  2. /nl/articles/2404/16/news192.jpg 「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
  3. /nl/articles/2404/17/news136.jpg もう別人じゃん! miwa、大胆イメチェンで面影ゼロに「まさかのこんな色になってるとは」「だれー!?」
  4. /nl/articles/2404/17/news111.jpg 「ぶち抜きたいです」 辻希美、懇願拒否された13歳長男が“荒くれ反抗”……息子の室内破壊に嫌悪あらわ「言葉が出ない」
  5. /nl/articles/2404/16/news185.jpg 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
  6. /nl/articles/2404/17/news029.jpg 「キュウリが冷凍できるとは76年も生きて来て知らんかったなあ」 野菜ソムリエプロが教える冷凍&活用アイデアが328万再生
  7. /nl/articles/2404/17/news117.jpg 「虎に翼」、壮絶過去演じた16歳俳優に注目の声「違国日記の子か!」 「ブラッシュアップライフ」にも出演
  8. /nl/articles/2404/17/news025.jpg 築36年物件の暗くてボロいトイレをリメイク→ぐーんと垢抜け! 驚きのビフォアフに「すごいですね!」「天才」の声
  9. /nl/articles/2404/15/news081.jpg 【今日の計算】「13+8×2−11」を計算せよ
  10. /nl/articles/2211/26/news054.jpg 辻希美&杉浦太陽、15歳迎えた長女のレアな“顔出しショット”でお祝い 最近は「恋バナ」で盛り上がることも
先週の総合アクセスTOP10
  1. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  2. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  3. 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
  4. 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
  5. “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
  8. お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
  9. 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
  10. 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」