20歳の約束 〜戦地に生きたティーンエイジャーの思い出:ファンタジーアース体験入国奮闘記:渡る世界は敵や味方やモンスターばかり(その4)(1/2 ページ)
スクウェア・エニックスが放つMMORPG「ファンタジーアース ザ リング オブ ドミニオン」の世界に身を投じてから1カ月が過ぎた。戦争に参加できなかったレベル10。戦争に参加しまくったけど死にまくったレベル15。そんなつらい思春期を経て、今大人の階段を登ろうとしているkirianの、レベル20までのリポートをお届けしよう。
高校生の底力 〜ハーピーへのリベンジ
「ファンタジーアース ザ リング オブ ドミニオン」のプレイリポートが4回目を迎えた。前回の最後で「戦争で敵国プレーヤーを自ら倒す」、「ほかのプレーヤーともっとコミュニケーションを」という目標を掲げた筆者。果たしてペーペースカウトkirianは、これらを達成することができるのだろうか。何とかレベル20までには達成したいと思っているのだが、果たしてどうなることやら。生あたたかく見守っていただきたい。
3月某日
レベル15。年齢に置き換えれば15歳。中学生である。多感なお年頃だ。やんちゃな盛りだ。そして戸惑いや悩みをかかえ、もんもんとする日々を送ったりする年齢だ。それはkirianとて同じこと。戦争では敵をキルすることができず、モンスターにも油断をすれば倒されてしまう始末。強力なスキルが欲しいが、レベルが足りない。強い装備が欲しいが、レベルが足りない。ショップに行ってもウインドウに陳列されたトランペットをガラス越しにじっと見つめるしかないのだった。そんな若輩者のkirianがすべきことは「とにかくレベルを上げる!」につきる。武者修行に明け暮れる日々が続いた。
弱いモンスターをしこしこ倒しレベル16になった時点で「よし。高校生になったことだし、ちょっと背伸びしてみるか」と思い立ったkirian。モンスターレベル2のセントウォーク高地で、かつてレベル10の自分を苦しめたハーピーチックに挑むことにした。
ハーピーチックが湧いているポイントを発見。遠くから弓をひき矢を射ってみると……。「あれ、あれれ、割とあっさり死んでしまうぞ?」――やはりレベルが6も上がれば強さは目に見えて違ってくるようで、あれだけボコボコにしてくれたハーピーチックをピュッピュッピュッと安全に倒せるようになっていたのだ。これにはちょっと感動。レベルアップの確かな手応えを感じた瞬間だった。
また、新たな敵スケルトンソルジャーにも快勝。攻撃力は高いが動作が緩慢なので危なげなく倒せる。昔は入ることすらためらわれたモンスターレベル2の土地が、絶好の狩り場になっている。「いいぞいいぞ! この調子でレベル上げだ〜!」と調子に乗ると、ゴブリンの群れに囲まれてピンチに陥ったりもするが、それで死ぬということもほとんどなくなった。大勢の敵に囲まれたときは、スカウト特有のスキル「トゥルーショット」がオススメ。いわゆるショットガン的な効果があり、束になってかかってくる敵にまとめてダメージを与えることができるのだ。モンスターが多く湧くポイントでは、これはかなり便利だ。
部活動開始! 〜戦争部で他流試合の日々
3月某日
戦争にちょこちょこ参加したり、モンスターをがつがつ倒したりしているうちにレベル17に。ここいらでちょっとモンスター狩猟の限界を感じ出す。
「モンスターを倒して得られる経験値はたかが知れている。戦争だ。戦争に行けば勝っても負けても活躍に応じて大量の経験値が入る。さらに勝利すればリングだってもらえる。効率でいえばこっちのほうが断然お得だ!」
そう思い立った高校2年生のkirianは、勝手に戦争部に入部。「ひたすら戦争をし続ける」というのが主な活動。部員はkirianひとり。ワールドマップを監視して戦地へと飛び込むのが日課になった。
そうして戦争に何度も参加していると、へたれプレーヤーな筆者でも少しずつプレーヤースキルが身につくものだ。まず大事だと思ったのが「地形を最大限に利用する」ということ。そんなの改めて言うまでもない、って感じだが、実際に戦地に行くと痛感する。うまいプレーヤーは本当にいやらしいところから攻めてくる。そして自分もいやらしいところから攻めていこうと試みる。正面からの斬り込みはウォリアーにお任せしてスカウトであるkirianは虚をつく攻撃を狙っていくことにしたのだ。
水辺にいる敵に橋の上からイーグルショット(遠くまで矢を飛ばせるスキル)をかますと割とあたったりするし、逆に下から丘の上にいる敵を狙ってチクチクと攻撃をすることも有効だ。戦争に参加すればするほど自分が持っている各スキルをケースバイケースで切り替えるプレイがうまくなっていったように思う。
また、大勢が入り乱れている状態だと難しいが、なるべく背後をとられないようにすることが肝心だ。常にマップを見つつプレイ画面を見つつ、どこに敵がいるか味方がいるかを把握したほうがいい。把握したうえで更に重要なのが「仲間からはぐれない」ということ。レベル30、40クラスのキャラがレベル10くらいのキャラを追いかけたりする分には単独行動もいいかもしれないが、kirianのように若く弱い者が1人で敵のオベリスクを破壊しに行った日にゃあ、氷の魔法で足を止められて惨殺されるのがオチである。
多く仲間がいるところでは、それだけ攻撃のチャンスも回避のチャンスも増えるし、結果として死ににくくなる。常に周りに仲間がいるかどうか気を配りながら、自分の位置取りを決めて逃げつつ撃ちつつのヒットアンドアウェイな戦法がベタだし地味だけど有効だということに気付いた。
そんなこんなでレベルは18に上がる。例えれば高校3年生。進路に悩むお年頃だ。そして未だにkirianは敵をキルすることができないでいた……。
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提供:スクウェア・エニックス
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2006年4月30日