「ハイデフ」が「ハイレグ」に見えた件

人間は都合のいい生き物。錯覚とはいえ、「くんずほぐれつ」という言葉を見たあとでは、ハイデフがハイレグに見えてしまうのは、いたしかたないことではないでしょうか。「ランブルローズ ダブルエックス」の広報担当者に話を聞いてみた。

» 2006年04月26日 23時09分 公開
[加藤亘,ITmedia]

 先週はXbox 360用ソフト「ランブルローズ ダブルエックス」のレビュー記事が他を押さえてトップに輝きました。筆者は最初この見出しを見た時、ハイデフがなぜかハイレグに見えてしまいました。きっと、その後に続く“くんずほぐれつ”という言葉に惑わされたのだと思う。いや、そう信じたい。そもそもランブルローズというタイトルの持つイメージが筆者の脳内変換を容認したのだろう。

 ゲームに限らず、商品にはそれ特有のイメージというものが先行することがある。シリーズ化されていない新商品などはそのイメージ作りのためにあらゆる宣伝活動を行うものだ。誰しもが知っているゲームタイトルならば、そのイメージというものが「安心」を生むし、メーカーにしてみればそのイメージに適した売り出し方ができる。

 その点、「ランブルローズ ダブルエックス」はシリーズ続編ということもあり、ある程度どの層に当てて製作されたか予想がついたのではないだろうか。そのへんコナミの広報担当に話を聞いてみた。

 「ランブルローズダブルエックス」の宣伝を行うにあたり、毎週関係者で集まり、それはもうアイデアを出しながら宣伝思索を練っていったと担当者は振り返る。会議では話が弾みすぎてよく脱線もしたと遠い目をする。その中でもやはり前作には無かった「ランブルローズ ダブルエックス」になっての“最大のポイント”を全面に出していきながら、前作を買っていただいたユーザーに訴求していくことをスタッフ一同、常に頭においていたのだとか。

 「例えば、パブリシティや広告の誌面などは次世代機のもつハイクオリティなビジュアルを、“前作以上にこれだけビジュアルがあがったんだ!”、また“次世代機はここまでできるんだ!”というものを全面的に出せるビジュアルを使用しました。衣裳もゴージャスになったスーパースターで、そして今作の最大のポイント『タッグマッチ』をキーワードに常に2人で組んでるビジュアルを出していきました」と語る。

 イメージ戦略はこうしてはじまった。雑誌などの誌面媒体では、前作以上にたくさんのビジュアルを出していたし、WebやDVDなどのメディアには、毎月違う映像を流したりと、夏に行ったマイクロソフトのジャパンサミットからの初告知から発売まで、期待を膨らませる展開になったのではないかと自負しているという。

 コナミはマイクロソフトとの連動展開も発売にかけて行い、2月には「ランブルローズ」としては初のマスコミ大会も青山にあったXbox 360 LOUNGEで開催された。「ハイビジュアル」、「タッグマッチ」、「キャラクターカスタマイズ」など、商品の魅力を訴求できた大会となる良い機会となったとのこと。やはり、映像を見るのと実際にプレイするとでは全然違うもの。

 また、今回公式サイトにてスタッフブログも試みられている。夏に初登場して以来、常に開発が流動していたタイトルなので(担当者曰く、次世代機だけにスタッフもいろいろと四苦八苦していた)、リアルな進捗を毎日毎日スタッフから発信することにより、ユーザーもより発売日を楽しみにしてくれたのではないかと分析する。ブログを交代で書くことで、社内のスタッフの団結も深まったりと意外な効能もあったそうだ。ちなみに現在もブログは継続更新中である。

 逆にイメージ戦略的にあえてデメリットを担当者に挙げてもらったのだが、タイトルがタイトルだけに、ユーザーが恥ずかしがってブログにコメントが付けづらいということもあると明かす。

 発売から9カ月、さまざまな宣伝展開をしてきたが、これもすべてタイトルの持つイメージというものを重視したものだった。本作にも限らず、すべてのゲームタイトルはこのようにイメージというものを尊重している。惰性でどこかだけにとりあえず素材送っておけ、みたいなことはそのタイトルのイメージを逆に損ない兼ねないとスタッフは理解しているからだ。

 さて、「ランブルローズ ダブルエックス」には、オンラインモードがある。やはり、まだまだ皆さん恥ずかしいのか、オフラインで楽しむ方がほとんどらしい。スタッフも紛れ込んでいることもあるので、ぜひとも遊んでみてほしい、としっかりコナミの担当者から告知協力を求められたあたりはさすがである。皆様オンラインいかがでしょう。

 筆者の都合のいい脳内変換もこの作品だからこそだと信じたい。イメージ戦略の勝利である。

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