「真・三國無双BB」は侠気ある行動で望むべし――体験プレイ&インタビューE3 2006「コーエーブース」(2/4 ページ)

» 2006年05月13日 19時49分 公開
[加藤亘,ITmedia]

ありそうでなかった新しいオンラインアクション

兵糧庫も存在する。これを破壊し一発逆転を狙え

 変わらぬ爽快感を味わいながら順調に敵を倒すと、地図上に×マークで表示されていた敵拠点へと至る。本作では、敵がどこにどれだけいるかを地図上の点で見ることができる。しかし、どこにどの有名武将や敵プレーヤーがいるかは、最初の段階では分からないようになっている。自分を中心としたある範囲に入らない限り、どこに敵がいるのか分からないという緊張感を楽しめるわけだ。いきなり出会い頭に戦闘となる本物志向を目指した結果だろうか。実際、広大なマップで出会うことがないだろうとタカをくくっていた折、一緒に体験プレイしていた隣のプレーヤーキャラと遭遇した際は冷や汗が出た。なんとか勝てたものの、撤退していく敵プレーヤーが落としていくアイテムを見ると、運がよかったのだと理解した。なんとたんまりため込んでいたのかと……。これらのアイテムは自分以外の味方プレーヤー(もちろん敵も)が拾うことができるため、協力プレイにも役立てられるとのこと。

部隊長が管理する拠点(左)。大きな投石器であたりの敵をなぎ倒す。中央がたくさんの兵士が詰めている拠点。そして大きなやぐらのある拠点(右)。やぐらの上からは矢の雨が降り注ぐ

 今回は1対1となったが、実際4対4での戦いでは、同勢力の仲間が近くにいれば激・無双乱舞が発動可能。仲間が多くそばにいればそれだけ威力は強化されるとのこと。4人が画面狭しと無双乱舞を繰り出す様はさぞ圧巻だろう。武器は家庭用ゲーム機と同じく4武器、5武器と強さの上限が決まっている。一応現状5武器が最大らしい。さらに、弓矢での攻撃はなくなり、近接戦のみでの戦いとなったことは大きい。

 本作では、自勢力の統一が目標となる。リアルタイムで半年はかかるだろうと松原氏は語る。プレーヤーは任意にシナリオを選べ、例えシナリオ途中でもその世界から抜けることもできるという。つまり自勢力が傾いたら逃げ出すこともできるのだ。しかし、それには何かしらのデメリットが発生するようにしたいとあえてオススメはしていない。残るメリットを考えてほしいと、侠気あるプレイを推奨する。小国を支える武将として名を馳せれば、より評価が高くなるというのだ。ランクも上がりやすくなる。ランクが上がれば収入や受けるクエストの度合いが高くなっていくのだとか。この基準となるのが、戦後、活躍によってもらえる“義”と呼ばれる貢献度のようなもの。最大10ポイントで、自勢力内で順位づけされるらしい。

 とかく人気のある武将や勢力にユーザーが傾く傾向にある歴史物では、参加人数のバランスを取るのが難しい。例え小勢力でもそこで頭角を現し、小勢力を支える武将へと成長できるチャンスを用意しているわけだ。まさに侠気である。そういう意味でも“義”は大事な要因となり得るようだ。現状明かしてくれたのは、シナリオ1では曹操、劉備、孫堅、董卓、袁紹の5勢力からプレーヤーは選択できるようになっているとか。もちろん他NPCが担当する他勢力も存在するが、ここはプレイ不可能。

 本作では、戦闘中でも仲間と声をかけることができる。あらかじめセリフを登録しておくのだが、セリフの種類は100種類ほどあり、声のタイプも60と豊富だ。登録さえしておけば、例えば仲間に救援も呼べるし、「お主こそ真の三國無双だ!」と褒めることもできる。

 体験プレイでは撃破数で相手を上回り、なんとか筆者が勝つことができた。コントローラでのプレイを推奨する本作。操作感がコンシューマ機のものと同じで、なんの違和感なく遊ぶことができたのが勝因だったと思う。とはいえ、コントローラの普及という問題もある。

街の酒場での風景。2人のプレイヤーがなにやら話しているようだが……漫才?

 さて、もちろん戦闘以外の楽しみ方もある。戦闘後に所属勢力の街に家を持っているのだが、ここに友人を招待し会話を楽しんだり、戦利品や集めた家具を飾って自慢することができる(ちなみに副将も同居)。プレーヤー間のアイテムの売買も行えるとのことで、商売をはじめてもいいだろう。シナリオ終了後であっても武器と副将の成長は継続するという。統一した際は再び別シナリオからいちから始められるが、滅亡した際はまたひと工夫施したいと藤重氏。


曹操が本拠地とする街「陳留」
こちらは劉備が領主になっている「平原」の街の様子
なにやらもめている様子

 本作は5月末に行われるテクニカルテストののち、オープンβテスト、そして正式サービスの開始となる。正式サービスは秋からを予定しており、現在はグラフィックスやシナリオ、イベントの細かいところの修正を行っている段階とか。十分に遊ぶことができたが、さらに詰め込んでいくとのこと。約3年かけて育てた無双シリーズ初のオンラインタイトルは、どう市場に迎えられるのか。松原氏は、家庭用ゲーム機での無双シリーズを愛するファンをどうオンラインへと迎えるか思索を練っている。少なくとも家庭用ゲーム機でのシリーズを愛する筆者にとっては、買いの1作と感じた。

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