Xbox 360、注目すべき3タイトルのプレゼンテーションの模様をお届け:X06
スペイン・バルセロナで開催されたXbox 360イベント「X06」。日本での発売も決定している「Gears of War」、「Forza Motorsport 2」、「ライオットアクト」に関して、各タイトルの開発スタッフが改めてその魅力を語ってくれた。
スペイン・バルセロナにて、9月27日、28日(以下、現地時間)の2日間にわたり開催されたXbox 360イベント「X06」。2日目となる9月28日には、すでにお伝えしている「Fable2」以外にも、「Gears of War」、「Forza Motorsport 2」、「ライオットアクト」といったタイトルのプレゼンテーションが行われた。どのタイトルもすでに日本での発売が決定しており、これまでにも何度か紹介してきているが、今回、開発スタッフが改めてその魅力について語ってくれた。
「Gears of War」、クリフィ・ブレジンスキー氏が語る
「Halo 3」を脅かす存在にも成り得るFPS系タイトルとして、Xbox 360ユーザーからの注目も高い「Gears of War」(以下、「GoW」)。本作のリードデザイナーを務めるクリフィ・ブレジンスキー氏に話をうかがった。
まず初めに「(「GoW」は)走りながら撃つゲームではなく、隠れながら撃つゲームです」と切り出したブレジンスキー氏。物陰に隠れる「カバー」はAボタン、Lトリガーで照準を表示し、Rトリガーで銃撃を行うことができる。また、Aボタンには物陰に隠れる以外にも、連続で押すことで前転のような回避行動、押しっぱなしでダッシュなど、多彩なアクションが割り振られている。
中でも特徴的なのは、やはりカバーとなるわけだが、この機能は開発当初から取り入れるつもりだったとブレジンスキー氏は語る。「これまでのFPSというのは、物陰に隠れる動作は一定速度のままでした。でも、(FPSの一回の)戦闘時間は短いですし、モタモタしてたら撃たれてしまう。本当なら飛び込むように動きたいですよね? そのほうがリアルですし、だからこそ実現したかったんです」
カバー以外にブレジンスキーが強調していたのがアクティブリロードシステム。これは武器のリロードをタイミング良く行なうとダメージボーナスなどが付き、失敗すると銃が作動不良を起こし、しばらくの間は撃つことができなくなるという、リスクを負ったシステムとなる。使用せずともクリアすることは可能となっているが、ブレジンスキー氏いわく「使いこなせれば有利になる。やらなければ損をするだけです」とのこと。
シングルプレイだけならば問題ないが、マルチプレイを楽しもうとするのであれば、ぜひとも極めたい要素となるだろう。なお、マルチプレイでは最大4対4のチーム対戦が楽しめるようになっており、こちらには初心者用のカジュアルなモードと、上級者用のハードなモードが用意されているという。
最後にプレイ時間について尋ねたところ、ブレジンスキー氏は「早い人は10時間くらいで終わるでしょうが、それはお勧めしません。すべての要素をコンプリートするつもりで、ゆっくりと楽しんでほしいですね」と、「GoW」の楽しみ方について語ってくれた。
「ライオットアクト」、デビッド・ジョーンズ氏が語る
「グランド・セフト・オート」や「レミングス」の生みの親であるデビット・ジョーンズ氏率いるリアルタイムワールドが開発を務める「ライオットアクト」(英題:「CROCKDOWN」)のプレゼンテーションでは、ジョーンズ氏自らのデモプレイを交えながら話を聞くことができた。
「ライオットアクト」の現在の完成度は95%に達しており、舞台となるパシフィックシティはすでに作り終えているいう。パシフィックシティの中心部の高さは0.5マイル(約800メートル)あり、一番高いビルに登れば、街全体を見渡すことが可能だ。デモプレイでは実際、一番高いビルへと登り、非常に良い眺めを堪能することができた。
上から見るときれいな街だが、パシフィックシティは犯罪都市である。ゲームの目的は街に巣食うギャングたちを一掃することにあり、地上に降りれば最初は街のどこに行っても戦いが繰り広げられている。ギャングたちを追い出していくことで、街をどんどんきれいにしていくというのがゲームの目的だ。
この際、片っ端からギャングたちを倒していくのも問題ないが、もっと効率の良いやり方がある。それはトップを倒すこと。ギャングにはいくつかのグループがあり、それぞれ組織図が用意されている。各グループのトップの情報は載っていないものの、何人かいる側近を倒すことで見つけ出すことが可能だという。ただ、ジョーンズ氏はいきりなり側近を倒しにいくのはお勧めできないと語る。「側近たちは下っ端に武器を与えている存在でもある。彼らを先に倒してしまうのもひとつの手。ただ、側近はそれなりに強いので、自分のキャラクターが強くなってから倒しにいくのが良いと思う」。
ちなみに、キャラクターを強くするための、成長可能な能力は5つ用意されており、例えばアジリティ(俊敏さ)を上げていけば、ビルからビルへ飛び移ることや、車と同じ速さで動くことができるようになるという。このレベルになるまでにはどれくらい時間がかかるのかは明らかにはされなかったが、ジョーンズ氏は「数時間もプレイすれば非常に強い能力を持ったエージェントになる」とコメントしていた。
このほか、ドライビングの能力を上げれば、形状も変化していくという3種類のエージェントカーも紹介された。エージェントカーは見た目が変化するだけでなく、「すごく速く走れるようになったり、エアコントロールが可能なタイプの車ならば、でんぐり返しもできるようになる。また、ディフェンス力の高い車もあり、これはあまり速く走ることはできないが、何でも破壊しながら進むことができる」(ジョーンズ氏)とのこと。
行けないところはない、できないことはないというアクションの自由度の高さがウリとなる「ライオットアクト」。その真骨頂はどうやら能力を上げていかないと味わうことができないもののようだ。とは言え、最初から何でもできるスーパーマンよりも、自分が育てたキャラクターのほうが愛着がわくというものだろう。いくつか用意されているという能力も、個性を発揮するのに役立ちそうだ。
「Forza Motorsport 2」、ダン・グリーンウォルト氏が語る
レーシングゲーム「Forza Motorsport」の続編となる「Forza Motorsport 2」(以下、「Forza2」)。XboxからXbox 360へとハードを変え、さらなる進化を遂げた本作について、ゲームディレクターのダン・グリーンウォルト氏に話をうかがった。
グリーンウォルト氏はまず、「Forza2」の収録車種について「レースカー、クラシックカーなど300車種を用意しています。新しく収録したのはランボルギーニなどですね」との説明を行う。また、これまで60以上と発表されていたコースに関しても「最終的には70以上になりそうです」と、収録数を増加する予定であることが明らかにされた。
「Forza2」で特に注目してほしい要素としては、プレーヤーが個性を発揮するための車のペイント機能を挙げる。本機能では、外部からのデータをはり付けることはできないものの、対象となる車に4000のレイヤーを重ねることができるという。グリーンウォルト氏は「ペイントで自分のパッションを表現できます。ここで内に秘めたアーティストな部分を発揮してほしいですね」と語ってくれた。
このほかデモプレイ時には、路面の感触が非常に細かく表現されている点や、芝生が3Dで表示されている点、さらにはフロントガラスが割れたり、バンパーがはずれるなど、ダメージ表現をよりダイナミックに見せている点などを確認することができた。
「『Forza2』は完全なレーシングシミュレーターになっている。ダメージ、カスタマイズ、オンライン、これらすべてがそろったゲームはほかにはない」と絶対の自信を見せるグリーンウォルト氏。“完全”ということは、今後の課題はないのかを尋ねたところ、「リアリティという点で“完璧”はありません。シートに座っている時に感じる重力や揺れ、車がハイスピードで壁にぶつかる時のドキドキ感、そういったものをまだ表現できていないんです」という答えを返してくれた。そこに至るにはまだまだ多くの時間が必要となるだろうが、ぜひとも“完全”で“完璧”なレーシングシミュレーターを目指してもらいたいものだ。
先にも述べたように、ここで紹介した3タイトルはこれまでにも何度かインタビューなどを行っている。本稿最後に各記事へのリンク先があるので、さらに詳しく知りたいという人は、そちらもぜひ見ていただきたい。
関連記事
- X06:失敗したらゲームデザインをやめる――ピーター・モリニュー氏が相応の覚悟を持って臨む「Fable2」
「X06」2日目には、体験試遊会のほか、いくつかのタイトルに関するプレゼンテーションが行われた。ここでは「Fable2」のゲームデザイナー、ピーター・モリニュー氏によるプレゼンテーションの模様をお伝えする。 - X06:日本で発売未定のタイトルはどれくらいある?――「XO6」には54タイトルがプレイアブルで登場
スペイン・バルセロナにて開催中のXbox 360イベント「X06」。2日目となる9月28日(以下、現地時間)には、欧州で発売予定の新作タイトルをいち早く遊ぶことができる体験試遊会が行われた。 - X06:「PGR 4」や「MARBEL UNIVERSE ONLINE」など新作を多数公開――Xbox Live アーケードには「DOOM」も
既報の通り、スペイン・バルセロナにて報道関係者とゲーム業界関係者を招いての欧米向けXbox 360タイトルお披露目イベント「X06」が開催された。いくつかのサプライズタイトルも公開されたので、ここでは日本で未発表のタイトルをピックアップしてお届けする。 - X06:Xbox 360タイトルお披露目イベント「X06」開催――「HALO WARS」が電撃発表
マイクロソフトは、スペイン・バルセロナにて、報道関係者とゲーム業界関係者を招いての欧米向けXbox 360タイトルお披露目イベント「X06」を行った。イベントでは、Microsoft Game Studiosの新作タイトルが多数発表された。 - ポスト「Halo」と目されるXbox 360キラー、日本版発売はいつ?――「Gears of War」Epic Gamesインタビュー
- 「Forza Motorsport 2」が目指すもの。それは“車好きな人たちの遊び場”
- 「ライオットアクト」はさらにダークに進化する
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
「電車の中で見ちゃダメ」「笑ったww」 実家からLINE「子ヤギがすばしっこくて捕まらない」→送られてきた衝撃姿が320万表示!
-
誰も教えてくれなかった“裁縫の裏ワザ”が目からウロコ 200万再生のライフハックに「画期的」と称賛【海外】
-
小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
-
娘の給食の献立表を見たら…… 正体不明の“謎の料理名”が「これはわからんw」と話題に その意外な正体に納得!
-
プロ野球チップスでまた“不良品”流出 伊藤大海「176m」表記に続き…… カルビー謝罪「深くお詫び」
-
1年半ケージに引きこもっていたシャーシャー猫が、ある夜布団に入ってきて…… 感涙の行動に「まるで別猫」「こんな日が来るなんて」
-
メルカリで300円の紙モノセットを買ってみたら…… 出品者のあたたかな心遣いに「利益は考えていないんでしょうね」「見ててわくわくします」
-
子どもに高級キーボードのパーツを捨てられた → 公式の“先読みしすぎた対応”が話題「そういうこともあろうかと」
-
巨大深海魚のぶっとい毒針に刺され5時間後、体がとんでもないことに…… 衝撃の経過報告に「死なないで」
-
ダイソー「マルチ万能ほうき」が家事ラクの救世主 名前負け知らずの便利さに「これやばっ!!」「220円に驚き」の声
- 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
- 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
- 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
- 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
- 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
- 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
- 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
- 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
- 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
- 「妹が入学式に着るワンピース作ってみた!」 こだわり満載のクラシカルな一着に「すごすぎて意味わからない」「涙が出ました」
- フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
- 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
- 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
- フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
- スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
- 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
- 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
- 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
- がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
- 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」