たった3メートル卓上の戦場へ――バイオレンスゲームの雄が放つ話題の新作は卓球ゲーム:「Rockstar Games presents Table Tennis」レビュー(1/2 ページ)
「グランド・セフト・オート」シリーズや「Manhunt」など、過激さと自由度の高さがウリの海外ゲームメーカーRockstar Gamesから、卓球ゲーム「Rockstar Games presents Table Tennis」が発売された。広大な街から約3メートルの小さな卓に舞台を変え、いきなりの転進を行ったRockstar Gamesが贈る話題の卓球ゲーム。その魅力に迫ってみた。
過去の作品例を翻す“ちゃんとした卓球ゲーム”
本作に対して筆者がはじめに驚いたのが、このゲームが“ちゃんとした卓球ゲーム”であったということだ。いきなり失礼な発言かと思われるが、Rockstar Gamesというメーカーが今まで世に送り出してきたゲームを考えれば、筆者がそう思ってしまうのは無理もないことではないか。
「グランド・セフト・オート」(以下、GTA)シリーズは、主に車を盗んだりギャングとして成り上がることが主体だったし、「Manhunt(マンハント)」(日本では未発売)なんて、名前からして発禁確定である。そんな過激な作品が続いたため、本作ももしかしたら、ボールが時限式の爆弾ボールになっている爆弾卓球なのか、それとも、卓球の勝敗で人の生死を賭けるマフィア同士の決闘という設定なのだろうか、はたまた試合会場のあちこちに銃器やナイフが隠されているのではと、いろいろとダークな考えばかり浮かんでしまった。
だが、筆者のそんな予想を裏切り、本作は大変ストイックな卓球ゲームだったのだ。では、そんなバイオレンスゲームから180度転換した、至極マジメな本作をリポートしていこう。
本作のゲームモードはいたってシンプル。1人でトーナメント大会を楽しめる“トーナメント”に、選手を自由に選んで試合を楽しめる“エキシビジョン”、操作方法を詳しく学ぶことができる“トレーニング”など。Xbox 360ではおなじみの、Xbox Liveによるネット対戦も当然対応しており、世界中の猛者と勝負することが可能だ(注:10月17日の時点では、日本国内のプレーヤーとのみ対戦可能。近日中に海外版のアップデートが行われ、ワールドワイドで対戦可能になる予定)。
とりあえずメインモードと思われるトーナメントモードを選び、プレーヤーキャラ選択画面へ。筆者が選んだのは、中国代表のLIU PING選手。「卓球といったら中国っしょ!」という筆者の勝手なイメージから選んだだけなのだが、能力値もバランスよく振り分けられているので、初心者にも扱いやすそうだ。
本格的なリアルさを追求しているのに、シンプルな操作性
ゲームを始めて感じたのは、選手たちのリアルさ。Xbox 360というハードの性能をフルに活用した、リアル志向の本格的なグラフィックで、その質は折り紙つきだ。
選手の細部は、毛穴のひとつひとつまで再現されているという懲りよう。個々の選手にある、片方の眉毛をくいっと上げたり、勝ったときの力の入ったガッツポーズなど、モーションや仕草も非常に多彩だ。このため、各選手はすごく人間くさく感じられ、勝利したときは喜びを共感しり、逆に負けたときは対戦相手が心底憎らしかったりして、見ていて飽きない。このようなゲーム中の登場人物の人間らしさは、GTAシリーズに出てきた、主人公に話しかけたりからかったりしてくるNPCとルーツが同じなのではないだろうか。
リアルなのは、なにもグラフィックだけではない。卓球のひとつの醍醐味(?)である、あの「カコッカコッ!」という打球音も、もちろん再現されている。さらにこの打球音は、選手によってそれぞれ違うという懲りようなのだ。選手が持つ能力の違いで打球音の響き具合が変わるので、パワーのある選手が重い打球を打つと、なんだかよけい強そうに見えてくる。
さまざまな点で卓球のリアルさを追求した本作。なんだか操作も難しいそうと思われるかもしれないが、そんなことはなく、実にカンタンだ。キャラクターの移動と打ったボールの落下地点は左スティックで操作し、A・B・X・Yの各ボタンでボールを打つ。基本操作はこれだけ。
なお、これらの操作方法やスピンの使い方などは、前述したトレーニングモードで学ぶことができるので、メインのモードをプレイする前に確かめておくといいだろう。
そんな感じで何試合かプレイを続けてみたところ、筆者が持っていた卓球のイメージは、良い意味で完全にくつがえされた。日本人が持つ卓球に対してのイメージといったら、まず浮かぶのが“温泉で卓球”。ご多分に漏れず、筆者も卓球=温泉といったなんだか平和的なイメージを持っていた。
しかし本作は、そんなイメージを軽々と吹き飛ばしてくれた。いや、筆者が知らなかった“本当の卓球”を、本作は教えてくれたのだ。ハッキリ言って、ラリーやスマッシュの、ボールの速さは驚がくモノだ。
例えばテニスは、約24メートルのコートで時速220キロのボールが飛び交うのに対し、卓球はわずか3メートルにも満たない小さな台の上で、時速120キロを越すボールが交互に飛び交うのだ。そのスピード感といったら……!! そんなプロ卓球の世界を完全再現した本作のスタッフと、Xbox 360というハードには、思いっきり敬意を表したい。というか、ゲーム中のこれが、本当のプロの世界なんですよね?
天敵とラリーズハイ
しばらくプレイを重ね、ゲームに慣れてきたら、ラリーが続けられるようになってきた筆者。そのまま押し切ってポイントを稼げるようになり、順調に勝ち星をあげられるようになった。もしや、本作は結構簡単なのかも? それとも筆者がゲーム上手すぎ!? なんてプチ有頂天になり始めたとき、ヤツは現れた。スウェーデンの怪物、JESPERである。
JESPERは、パワーの能力が最高値という典型的なパワータイプの選手。圧倒的なパワーで打ってくるボールは、とてつもなく速く、そして重い。ラリーは打ち返すのが精一杯で、地面にめり込んでしまうんじゃないかとこちらが心配してしまうほど強烈な勢いで打ってくるスマッシュなんて、反応することすらできません。結果、相手にチャンスボールを与えてしまう形になり、JESPERにスマッシュばっかりやられてしまう始末。完全に主導権を握られる形となり、こちらは防戦一方となってしまった(こいつの力んだ勝ちポーズが憎たらしいのなんの!)。何回もコンテニューを繰り返すハメになったのだ。
それでもメゲずにチャレンジし続けると、やっとJESPERの打球速度に慣れてきた。するとスマッシュを打ち返せるようになり、結果としてラリーが続くようになる。このあたりで、なんだかラリーが楽しくなってきた筆者。相手のボールに反応して素早く打ち返す、単純なパターンの繰り返しながら、これが実に面白いのだ。いつしか筆者の目標は、相手を打ち負かすことから、純粋にラリーを続けることに変化していった。
ちなみにラリーの回数は、画面端に表示される。回数が増えると、「ここでミスったらラリーがとぎれてしまう!」という緊張感がどんどん増していくのだ。この緊張感も心地よく、ラリーの楽しさをふくらませるのに一役買っていると思う。
勝ち負けよりも、スポーツ自体を楽しめる。うーん、これぞスポーツマンシップだ。なお余談だが、ラリーが長く続くと、選手が汗をかき始める。彼らが着ているシャツの、首筋や脇の下がジワジワと塗れていくのだ。まさかこんなところまで、リアルを追求しているとは!
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
誰も教えてくれなかった“裁縫の裏ワザ”が目からウロコ 200万再生のライフハックに「画期的」と称賛【海外】
-
「玄関にでっかい亀梨居る」 亀梨和也がまさかの誤字に「なんかごめん」と謝罪 突然の本人登場に「これ笑ったw」「そりゃビックリする」
-
実家を探索中に発見した30年前のカーディガン、娘が着てみると…… 意外な結果に「昭和世代の服はガチモン」「おかあさん尊敬」
-
小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
-
沖縄の「廃墟ホテル」をリノベ中、ミステリアスな事態発生→壁を壊してみると……「ヒェッ」 めげない投稿者に「ポジティブですごい」と称賛
-
【今日の計算】「6×11÷3−2」を計算せよ
-
「北朝鮮のアニメーターが関与疑い」報じられたアニメ制作元がコメント 「事実関係を調査中」
-
「虎に翼」出演俳優、桜井ユキの結婚相手は誰? 2022年にドラマ共演者と結婚発表
-
【今日の計算】「2+13×2−6」を計算せよ
-
東京メトロ、東西線の一部期間終日運休を“まさかの方法”で告知 「これで知らなかったとは言えない」
- 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
- 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
- 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
- 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
- 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
- 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
- 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
- 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
- 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
- 「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
- フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
- 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
- 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
- フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
- スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
- 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
- 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
- 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
- がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
- 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」