「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」エクスプレス:ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(1/3 ページ)
「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」(セガ)の主人公は、青くて速くてカッコいい、ハリネズミのソニック。でも、“青くて速くてカッコいいソニック”は、あのソニックのほかにもまだいたのです。
別府でソニックに遭遇!
今回取り上げるのは、1991年に発売された、メガドライブを代表するアクションゲーム、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」(セガ)。
というわけで、別府にやってきた。
別府の鉄輪(かんなわ)・亀川温泉では、真っ赤なお湯の“血の池地獄”や、コバルトブルーの“海地獄”、白く輝く“白池地獄”など、多彩な熱泉源を見ることができる。
……なぜここが「ソニック」に関係するかというと。
実は、大分−博多間(一部は佐伯−博多間)を走る特急の名前が「ソニック」で、この特急が別府に停車するからだ。
特急ソニックに使用される883系電車は、最高速度130キロで、しかも振り子車両。水戸岡鋭治氏によるシャープなデザインも光る。
「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」もまた、速さとルックスの良さで、テレビゲーム史に名を残す作品となった。
サウスアイランドを走る走る
1990年11月21日、任天堂が満を持して、ファミコンの後継機、スーパーファミコンを発売した。
すでに16ビット機のメガドライブを発売していたセガにとって、任天堂の16ビット機が脅威となることは間違いない。そこで、対スーパーファミコンの秘密兵器として、1991年7月26日に投入したのが、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」である。
「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」最大の売りは、やはりそのスピード感だろう。とにかくスクロールが速いのだ。
方向キーの右か左を押したときの、ソニックの基本移動が「歩き」ではなく「走り」であることからも、スピード感を意識して、ゲームが作られていることがわかる。
丸まって坂道を転がると、一層スピードアップ。加速しないと通れないルートも多い。
ソニックの攻撃方法は、ダッシュやジャンプで丸まっている状態での体当たり。多くの敵はこれで倒すことができる。ハイスピードで、通り道にいる敵を次々となぎ倒すのは爽快だ。
フィールドには、金色のリングが多数浮かんでいる。100枚集めると、ソニックの残り人数が1人増える。
また、ボスの出ないステージで、クリア時に50枚以上のリングを持っていると、ゴールに巨大なリングが出現。ここに飛び込むと、スペシャルステージに入れる。
でもこのリングには、さらに大きな特徴がある。1枚でも持っていれば、敵や障害物に当たっても、残り人数が減らないのだ。持っていたリングは飛び散るが、急いでかき集めれば数枚は回収できるので、またリングを持っている状態でゲームを続けられる。
ゲームの舞台となるサウスアイランドは、豊かな自然の残る島。常に動き回っているために、外敵の侵入を受けることもなく、動物たちが平和に暮らしていた。
最初のステージ「GREEN HILL ZONE」では、水と緑に囲まれたサウスアイランドの風景が描かれている。陽光降り注ぐ島の景色は、南国のリゾート地を連想させる。
BGMも雰囲気を盛り上げた。ドリームズ・カム・トゥルーの中村正人氏による各ステージのBGMは、同じセガのNEW UFOキャッチャーにも使われた。
当時、内装と照明を明るくして、若い女性客を呼ぶことに成功したゲームセンターの店内に、このゲームの曲が流されることで、一層おしゃれなイメージが強くなっていったように思う。
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