政治システムは大きく進化。GE2.0の詳細がようやく明らかに――「グラナド・エスパダ」

ハンビットユビキタスエンターテインメントは12月19日、発表会を開催。同社が運営するMMORPG「グラナド・エスパダ」の次期大型アップデート、「Granado Espada 2.0」を、2007年1月19日に実装すると発表した。また、同タイトルは本日午後5時より、月額課金から基本プレイ無料へ移行となる。

» 2006年12月19日 19時16分 公開
[麻生ちはや,ITmedia]
画像 ハンビットユビキタスエンターテインメント グラナド・エスパダチームディレクター 片野健氏

 2006年7月の正式サービス開始から5カ月が経過した「グラナド・エスパダ」(以下、GE)だが、なかなか最新情報が聞こえてこなかった次期アップデートの「Granado Espada 2.0」(以下、GE2.0)。まずは、ようやく今回明らかとなったその詳細をお伝えしよう。発表会ではハンビットユビキタスエンターテインメントのグラナド・エスパダチームディレクターである片野健氏が登壇。GE2.0について語ってくれた。

派閥システム

 GE2.0では派閥システムが導入され、プレーヤーは「共和党」または「王党派」、あるいはどちらにも属さない「傭兵団」から選んで所属する。従来の「コロニー戦」は単純に党(ギルド)が利権を巡って戦うだけであったが、派閥システムでは、より政治色の強い勢力争いが行われることとなる。と言うのも、各派閥を代表するNPCとは別に、「執政者」というポジションが設けられ、プレーヤーは執政者になれば税率の調整・徴収などのメリットが得られるわけだ。

 ただし、執政者になるためには所属派閥の選挙において、他プレーヤーからの支持を得る必要がある。ただ強いだけでは選ばれない、普段のプレイや言動も問われる、実際の選挙にかなり似たこのシステムは、プロデューサーであるキム・ハッキュ氏が当初考えていた方向性に、一歩近づいた内容と言えるだろう。

 また、たとえ派閥の所属人数に大きな差が生じても、運営側では一切ゲームバランスには手を加えないのも特徴だ。執政者や派閥メンバーは自分たちで仲間を探し、説得や宣伝を行い、自らの派閥を強くしていかねばならない。

画像画像画像 共和派代表「シオン アイェンデ」(左)、王党派代表「ガブリエラ姫」(中央)、傭兵団代表「ゼラル ロレン」(右)

覚醒システム

 5月に行われたユーザーイベント、「新大陸拓殖株式会社主催『Granado Espada WORLD PARTY』」で少しだけ語られた、現在のレベルキャップ100に到達してしまったキャラクターへの特典が、どうやらこの「覚醒システム」のことのようだ。キャラクターを覚醒させると、成長の段階に応じて任意のステータスに+1のボーナスが与えられるようになる。レベルが上がってもステータスの割り振りがないGEでは、装備品のエンチャントや強化でしかキャラクターの違いが出せなかったが、一部ステータスを特化して育成することで、プレーヤー別に個性あるキャラクターが作れそうだ。

 また、前提条件を満たしたキャラクターのみ、上位スタンスを習得できるようだ。槍と盾を同時に扱える「ステブガード」、「ヘブンオアヘル」の上位スタンスと思われる「エンカウンターショット」などの画像が公開された。

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決闘システム

 プレーヤー同士が1対1で行うPvPの新システムで、負けた側には経験値減少のペナルティが与えられる。

 このシステム、決闘を申し込まれた側は断ることも可能だが、承諾しない相手に対して行う「強制攻撃」という選択肢も用意されている。強制攻撃を行うと自動的に、頭上に赤いドクロマークが浮かぶ「ブルロン(bulron)」状態となり、フィールド上の全プレーヤーから敵として認識される大きなデメリットがある。これと同時に何度も強制攻撃を行い相手を倒せば、ブルロンだけのメリットとして特殊バフ効果を得られたり、ブルロン状態でしか入れない、いわばPKのための町「ロス・トルドス」、専用クエストなども用意されている。

 かつては「上級ダンジョン」でのみPK行為が可能だったGEだが、現在はコロニー戦と敵対党員以外のPKは行えないため、この決闘とブルロンシステムの導入により、フィールドに新たな緊張感が生まれることは間違いない。

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新エリア「タブカル高原」

 本日実装の「GE1.96」でも新エリアが追加されているが、GE2.0では「タブカル高原」をはじめ、いくつかのダンジョンが追加実装される予定だ。

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既存プレーヤーへの補償はハンビットコインと、コスチュームアイテム

画像 ハンビットユビキタスエンターテインメント マーケティングチーム 平田雅一氏

 さて、基本プレイ無料化の発表前に月額課金を支払ったユーザーは、今後の補償が気になるところだろう。ハンビットユビキタスエンターテインメントの平田雅一氏によると、補償に関しては、12月19日0時の時点での残り日数×100ハンビットコインを、12月20日正午に配布予定とのこと。その他の特典アイテムとして、翼のようなコスチュームアイテム「エスペランサ勲章」、「べレムの箱」20個、全ての能力が15%向上する「リバイバー」1個(有効期間1カ月)が、12月19日午後3時の時点で、最高レベルのキャラクターが存在する家門に自動配布される。

 過去にグラナド・エスパダに課金していたユーザーが復帰する場合には、リバイバー1個を配布。なお、同タイトルではサーバの統合を行っているため、現在どのサーバにキャラクターが存在するかは、公式サイトのマイページから必ず確認してほしい。

 この他にも、バラック内のキャラクターレベル合計値で決まる「家門レベル」、党脱退時に24時間新たに入党できないペナルティ期間の実装、インスタンスミッションの復活、チート・マクロツール対策としての「Xtrap」導入などが発表された。GE1.96で実装される新マップや編入可能NPCなどの内容については、すでに公式サイトで紹介されているので、そちらを参照してほしい。

画像 ジン・ソンホ取締役COOも「全面無料化への移行は、誰でも簡単にゲームを楽しめるようにするための挑戦」と語る

 正式サービス開始と同時に実装予定のはずが、予想以上に導入が遅れてしまったGE2.0。しかし、本格的な政治システムの実装などようやくその方向性が見えてきたようである。まだクローズドβすら始まらない頃にキム・ハッキュ氏が語った、GEの理想に少しずつ近づいているようには見えるが、実装後のユーザーの反応がいったいどう出るのか、かなり楽しみではある。また、基本プレイ無料化に伴う新規ユーザーの増加が、いささか停滞気味だったGEに活気を取り戻してくれるのか、しばらくはその動向から、目が離せないタイトルになりそうである。

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