小さなマリオたちを、守り、操り、ゴールを目指せ:「マリオvs.ドンキーコング2 ミニミニ大行進!」レビュー(1/2 ページ)
タッチペンを使い、ゼンマイ仕掛けの小さなマリオを誘導してゴールを目指す、アクションパズルゲームの第2弾。操作は単純、簡単でとっつきやすいものの、勝手に動くミニマリオとさまざまな仕掛けが生み出すパズル要素は奥が深く、思わず時間を忘れて没頭してしまうような魅力を持つ作品になっている。
またまた発生。マリオvsドンキーコング
マリオのライバルと言えば、やはりクッパ大王を思い浮かべる人が多いだろう。しかし、マリオには、もっと昔から戦っていたキャラクターがいる。それがドンキーコングだ。
マリオ対ドンキーコングの構図を持った作品はいくつかあるが、さかのぼるとアーケード版「ドンキーコング」が稼働を始めた1981年が始まり。クッパ大王の初登場作品である「スーパーマリオブラザーズ」よりも4年も早い。そう考えると非常に感慨深いものがある。この宿命付けられたと言えなくもない2キャラクターの最新の対決の場が、この「マリオvs.ドンキーコング2 ミニミニ大行進!」なのである。
今回の2人の関係は、玩具会社の社長であるマリオが、大ヒット商品であるアクションフィギュア「ミニマリオ」を使ったテーマパークをオープン。そのオープニングパーティで、彼の女友達であるポリーンに一目ぼれした従業員のドンキーコングは彼女を誘拐。マリオはポリーンを助けるため、ミニマリオを使ってドンキーコングを追うことになる、というものだ。
ミニマリオが安全に進める手順・道筋を見つけ出せ
本作は、8つのフロアと最終ボスステージに分かれている。また、1フロアには9つの通常ステージがあり、これを順番にすべてクリアするとボスステージがプレイ可能。ボスステージをクリアすれば、次のフロアに進めるようになるという構造だ。
通常ステージでプレーヤーが操作するのは、マリオではなくミニマリオ。しかも、完全に手動で操作できるわけではなく、タッチペンでスライドしたりタッチしたりすることで、簡単な指示が出せる程度になっている。
ミニマリオは、基本的に動き出すと直進し続ける。壁にぶつかれば逆方向へ方向転換し、崖のようになっている場所はそのまま落ちてしまい、横向きに置かれた土管があればそのまま入ってしまうといった具合だ。
当然、敵がいてもそのまま突っ込んでしまい、壊れてしまうので、タッチペンで方向転換させるなどして誘導する必要が出てくる。タッチペンでの基本操作は、進む、止まる、方向転換、ジャンプの4つと少ないが、退屈するようなことはほとんどない。ステージ上には複数のミニマリオがいるので、すべての行動を把握し、適宜指示を出していくことになり、かなり大変だ。
また、ステージを特徴付けるものに「仕掛け」がある。タッチペンで触ると消えるピンクブロックや乗ると自動で進んでしまうベルトコンベア、土管といった比較的単純なものから、ボタンを切り替えることで壁が伸びたり縮んだりするカラースイッチ、2つのリフトが連動していて片方に乗るともう片方の位置が変わるバランスリフトなど、使いようによってはルートを塞ぐことになるような、頭を悩ませるものも多い。
なお、仕掛けの動きや使用方法については、ステージに新しく登場するごとにヘルプで説明を見ることができるようになっている。この説明は非常に分かりやすいので、ステージを始める前にヘルプのところを見て「NEW」の文字が出ていたら、目を通しておくといい。
これら仕掛けの使い方や影響、動き続けるミニマリオの操作、敵の動きなど考慮する要素はたくさんあり、操作は簡単でもなかなか奥が深い。
ミニマリオは、敵に触れる、高所から落ちるなどして壊れたり、ステージにあるゴールに到達すると、ステージからいなくなる。すべてのミニマリオがステージ上からいなくなった時に1人でもゴールしていればステージクリア、ゴールしていなければゲームオーバーで、ステージをやり直しだ。
ステージをクリアするとスコアの計算が始まる。ここでのスコアによってプレーヤーの評価が、無印、ブロンズ、シルバー、ゴールドの4つのスターの色で表示される。ゴールドともなるとハードルはかなり高く、すべてのミニマリオをゴールさせるだけでは達成できないほど。敵の行動パターンやミニマリオのルートを検討して、各種ボーナスを取り逃さないといったことも必要になってくる。やり込みたい人は、すべてのステージでゴールドを目指すというプレイに挑戦してみるというのもいいだろう。
一方ボスステージは、ドンキーコングとの直接対決となる。ルールは簡単で、上画面に現れるドンキーコングを、下画面の大砲でミニマリオを発射してダメージを与えていき、ライフを削りきったらクリア。ドンキーコングが落としてくる落下物にミニマリオがぶつかるなどして、ミニマリオすべてが壊れたら敗北というのが基本となる。
これに、各フロアのボスステージごとの仕掛けが加わってステージは構成されるのだが、このアレンジが面白く、窓から顔を出すドンキーコングを狙い撃つものがあれば、下部にとげのついた台に乗って左右に移動するもの、ミニマリオを直接当てるのではなく、アイテムにぶつけて落下させ、ドンキーコングに当てるものなどさまざま。こういうアイデアが、ほとんど同じルールなのにまた同じステージかという気分にならない、いいアクセントになっている。
それから、各通常ステージに1枚設置されているカードをすべて集めると、ヘイホーアタックというモグラ叩き風のステージもプレイできるようになる。クリアしなくても先のフロアに進むことはできるが、エディタールーム用の素材が入手できるので、自分でステージを作成しようと思うならプレイしておくといいだろう。
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