ゴウカザルへの言葉に“悲しみ”と“驚き”と“怒り”と“動揺”を込めたしょこたん:映画「ディアルガVSパルキアVSダークライ」
映画「劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド・パール ディアルガVSパルキアVSダークライ」のアフレコを終えての記者会見が都内の会場で行われた。石坂浩二さん、山本耕史さん、加藤ローサさん、中川翔子さん、ロバートの3人が来場して感想を述べてくれた。
7月14日から全国でロードショー公開される映画「劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド・パール ディアルガVSパルキアVSダークライ」。ポケモン映画10周年記念作品として、力が入っているタイトルだ。先日は、登場するポケモン「ダークライ」をワイヤレスでプレゼントすることが発表されるなど、ゲームと映画の連動企画としても、注目が集まっている。
今回の記者会見では、「ダークライ」を演じる石坂浩二さん、知的な雰囲気を秘めた若き科学者「トニオ」を演じる山本耕史さん、アラモスタウンで音楽の勉強をしている少女「アリス」を演じる加藤ローサさんに加えて、TV番組「ポケモンサンデー」でもおなじみの中川翔子さんとロバートの3人(秋山竜次さん、山本博さん、馬場裕之さん)が駆けつけた。中川さんはアラモスタウンのひろばでサトシたちと出会ったゴウカザル使いのポケモントレーナー「マキ」の役、ロバート秋山さんは、サトシたちが出会う、エンペルト使いのポケモントレーナー「ダイ」、ロバート山本さんは、ドダイトス使いの青年トレーナー「カツミ」、そしてロバート馬場さんは「ドダイトス」を演じる。
――オファーを受けたときのお気持ちを聴かせてください。
石坂 とにかくビックリしました。役者を始めてから50年くらいたちますが、こういう役が来るとは夢にも思っていませんでした……。ピカチュウは話題になっているキャラクターですし、劇場版は何回か見たことがあるんですが、まさか自分がやるとは思っていなかったので興味津々でした。記憶が定かではないですが……、アニメの声優をするのは多分初めてだと思います。しかし、詳しく聞いていくうちに「なんて難しい役なんだろう」と思いましたね。
山本 僕は正直、すごく詳しいわけでもないですし、子どももいませんし……。ちょうどポケモン映画は見づらい年代だったんですが、仕事でニューヨークに行ったときに、向こうでポケモン映画が大人気だったのを知って、「こんな日本のアニメがアメリカで活躍しているんだ」と思いました。この映画で演じさせていただけるのはつまり、世界的な広がりを持つことですからね。そういう思いで引き受けました。
加藤 今年ポケモン10周年ということなんですが、ちょうど10年前、わたしは小学校6年生でして。ポケモン世代なんですね。ゲームやアニメ、カード集めなどにすごくはまって遊んでいたので、その世界に入ることができるなんて、とてもうれしく思いました。台本を読むと、かなり重要な役どころで分量も多いし、緊張しました。
中川 わたしもポケモンが小学生のころから本当に大好きで、1作目の「ミュウツーの逆襲」も映画館へ見に行っていましたし。まさか10年後に自分が映画に出られることになるなんて夢みたいで、ジャンプして喜びました(笑)。
ロバート山本 去年韓国版に参加させていただいたんですが、反響がまったく分からなかったのでつらかったです(笑)。今回は日本版ですし。ありがたいですね。
――アフレコを終えての感想をお聞かせください。
石坂 わたしが演じるダークライは、人ではなくポケモンということで、声のトーンやしゃべり方に工夫があるんですが……、まあ、実在するものではないので、見たことがないからプレッシャーにはならないですけど(笑)。
映画を見てもらうと分かりますが、中では大乱戦になるんですね。激戦に次ぐ激戦で。そのシーンが多いので、いすに座って静かに演じるわけにはいかないですから、飛び跳ねたりして暴れまくって演じて……。それで次の日は「なんでこんなに全身が痛いのか」と(笑)。力が入りました。
これまで担当してきたナレーションとはまったく違いますね。ダークライは「出て行け!」や「来るな!」など、セリフが短いんです。それに加えて同じセリフが何回か出てきたりするんですが。ダークライは謎のキャラクターなんですね。「出て行け」と言っているんだけども……という言外の意味を込めるのが難しかったです。
アニメはかなり難しいですね。アクションを付けないと、細かいニュアンスが変えられないですね。声優の方はスタミナを考えて演じてらっしゃるんでしょうが、わたしはスタミナも何も考えなく突っ切りましたので、翌日体が痛かったと言うことで(苦笑)。
わたしが演じたダークライは、名前から考えても暗いんですよ(笑)。それに味方であるか、敵であるかということをも超えているんですね。今回の映画は、時空を超えた物語なんです。それを感じていただければと思います。
山本 僕の役は日記を読んだり、説明したりという感じですが……。演じる対象と声を出す人が違うから、それはすごく新鮮ですね。以前にも声優の仕事をしたことがあるんですが、今回はより深く、声で表現しようという思いで、いろいろとトライしましたし、楽しかったです。
トニオは、僕が受けた印象では、狂言回しというわけではないんですが、彼が見つけた日記を研究することから始まる物語なので、そういう意味ではテーマの投げかけ役といったところでしょうか。
加藤 わたしは声優自体も初体験でしたが、想像した以上に難しくて、たっぷりと時間をかけて演じさせていただきました……。アリスはすごく前向きで、普通の女の子なんですが、演じるのは難しかったです。
中川 出演するのは本当に夢だったんですが、出る場面は少なかったので「目立とう」と思ってめちゃくちゃ練習したんです。アニメのアフレコもやったことありましたし、「このために生きてきたんだ」という勢いで。自信満々で、普段から(ゲームでも)ゴウカザルを使って、「ゴウカザルを扱えるのははわたししかいないだろう」と思っていました。
ただし本番では「ゴウカザル、マッハパンチ!」というセリフにしても、全部NGになっちゃって……。練習がむだになりました。何十回やったんでしょうかね(笑)。「ゴウカザル、寝ちゃだめ!」というセリフに、「悲しみと驚きと怒りと動揺とを込めてください」と言われました(笑)。ポケモンの道は厳しいですね。
でも、すごく難しかったですが、皆さんが全身全霊を込めて作品を作っているので、それに参加できる喜びを感じました。「ギザウレシス」を超えて「ギガントウレシス」ですね。これ、全然浸透してないんですが(笑)。
ロバート秋山 日本語のすばらしさを感じました(笑)。前回は自分でしゃべっていても意味が分からなかったですし。
ロバート馬場 わたしもようやく日本語版だ! と思ったのですが、台本を見たときに「あれ? ドダイトス?」(笑)。結局韓国語版と同じで、「ドダー」とか「ダイー」としか言っていないんで(爆笑)。あまりにかわいそうに思ったのか、湯山監督がアドリブで、町の人を1セリフだけ演じさせてくれて。隠れキャラがいるんで、それも楽しみに見てください!
(C)Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku (C)Pokémon (C)2007 ピカチュウプロジェクト
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