暴れるマシンをねじ伏せる“快感”がここに:「頭文字D EXTREME STAGE」レビュー(2/2 ページ)
藤原拓海の超絶テクニックも再現可能
妙義の中里毅までは難なく(?)クリアしてきたのだが、この中里戦で壁にぶつかってしまう。妙義の上り、4WDのR32に対して、ノーマルのFCでは厳しいのかもしれない。そこで、これまでのバトルで獲得したポイントを使ってチューニングしてみることにした。
クルマの性能を高めるチューニングパーツは「エンジン・駆動系」、「吸排気・冷却系」、「足まわり」、「ボディーチューン」、「電装系」とカテゴリー分けされていて、いずれもSTEP 1〜7のパーツを順々に購入していく仕組みになっている。例えばSTEP 4のパーツを装着したければ、STEP 1〜3のパーツをすべて購入しなければならないわけだが、クルマのメカニズムに疎い人=どのパーツを装着すればいいのか分からない人にとっては、ありがたいシステムとも言えるだろう。
こうしてチューニングをしたことで難敵・中里をようやく撃破し、妙義をクリア。続く赤城では同じロータリー乗りの高橋兄弟とのバトルに挑んだが、今の腕で勝つことは相当難しいようだ。また、物は試しと秋名の拓海にも挑戦してみたが、ゴールすらできず「仕方ないか……」と言われる始末。公道最速への道は険しい。
なお、拓海が待つ秋名や、エンペラーの岩城と須藤が立ちはだかるいろは坂では、原作で拓海が魅せた“溝落とし”や“ショートカットジャンプ”を再現することが可能。また、夜のバトルで○ボタンを押し続けるとヘッドライトが消え、これまた拓海の技“ブラインドアタック”を敢行することができる。オンライン対戦時にブラインドアタックを行うと、相手のナビマップの自車表示と、距離を示すアドバンテージ表示が消える。視界が極端に狭まるためドライビングはより難しくなるが、こちらの位置を確認できない相手に対してトリッキーなアタックを仕掛けることが可能だ。「頭文字D」ならではのテクニック、ぜひともチャレンジしてみてほしい。
本作最大の目玉、オンライン対戦
原作キャラクターたちに、返り討ちにされてしまった筆者。腕を鍛えなおしてから挑戦することに。そこで、全国の走り屋との対戦ができる「ネットワーク」を試してみることにした。対戦形式は「ランキング対戦」と「フリー対戦」の2種類。前者は、自分の「走り屋クラス」に近いプレイヤーを優先的に自動で探し、対戦する形式だ。
走り屋クラスはD3からスタートし、ランキング対戦に勝つと走り屋ポイントがアップ(負けても少し増える)。ポイントをゲージ一杯までためると、次の対戦が昇格テストとなり、これに勝てばクラスアップ(D3→D2→D1……)となるのだ。もし、昇格テストで負けてしまうと走り屋ポイントが減少、ため直しとなってしまうので、できるだけ一発で決めたいところだ。もし、自分にコース選択権があれば得意なコース&シチュエーションをチョイスしよう。
一方、走り屋ポイントにまったく関係なく、気軽に対戦を行うことができるのが「フリー対戦」だ。ここにはコース別にロビーがあり、中には最大6人まで入れる対戦ルームが用意されている。ルーム内ではテキストチャットが可能なので、気の合うプレイヤーがみつけられるかも? もちろん、原作の話やクルマのチューニングについてなど、雑談を楽しむのもいいだろう。
また、自分で対戦ルームを作成することも可能。入室に関する細かい条件設定はできないが、名前は付けられるので、例えば「初心者限定」などと付けて希望のプレイヤーを集ってみるといい。また、入室に必要なパスワードを設定すれば、親しい友達だけの待ち合わせすることもできる。
なお、ネットワークモードにはオンライン対戦以外にランキングも用意されている。ランキング対戦とタイムアタックモードの全国順位の閲覧以外に、ランキング上位者のリプレイデータのダウンロードと、自分のリプレイデータのアップロード(全国ランキングに入れば、ほかのプレイヤーがダウンロードできる)が可能。ダウンロードしたリプレイデータはタイムアタックモードでゴーストカーとして呼び出せるので、速いプレイヤーの走りを研究し、自分のレベルアップにつなげたい。
アーケード版の人気を支える全国対戦を、無料でプレイできるようにした本作。アーケード版とまったく同じプレイ感覚というわけにはいかないが、全国の走り屋とのバトルにはまっている人は、本作をチェックしてみてはいかがだろうか。今後は、本作では収録されなかった碓氷や正丸など、過去のシリーズではお馴染みの峠のネットワーク配信も期待したいところだ。
「頭文字D EXTERME STAGE」 | |
対応機種 | プレイステーション 3 |
ジャンル | レース |
発売日 | 2008年7月3日 |
価格(税込) | 7980円 |
プレイ人数 | 1人(オンライン対戦時2人) |
CERO | A(全年齢対象) |
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