モバイルPCでヴァナ・ディールの世界へ――「Endeavor NA801」を試すFF XI認定モデル(1/2 ページ)

13.3型ワイドのボディに強力なGPUを採用した「Endeavor NA801」には、「ファイナルファンタジー XI 推奨認定モデル」が用意されている。いつでもどこでもヴァナ・ディールを旅したい人に。

» 2008年09月15日 12時00分 公開
[兼子忍,ITmedia]

 エプソンダイレクトのPCラインアップには、3Dゲームを快適に楽しめる“お墨付きモデル”が3機種投入されている。今回取り上げた「Endeavor NA801 ファイナルファンタジー XI 推奨認定モデル」(以下、NA801 FF XIモデル)は、その名のとおりファイナルファンタジー XIを楽しむためのスリムノートPCだ。同社のPCといえば幅広いBTOメニューが特徴の1つだが、こちらはゲームの動作に必要な性能があらかじめ盛り込まれた固定スペックで販売されるので、PC初心者でも安心して購入できる。

 このEndeavor NA801 FF XIモデルは、BTO対応の通常モデルをベースに、メインメモリを2Gバイト(1GB PC2-5300 DDR2 SDRAM×2)、HDDを120Gバイト(7200rpm)のSerial ATA HDDに強化し、IEEE802.11a/b/g/n対応の無線LAN機能を追加、さらにソフトウェアとしてOffice Personal 2007を付属したモデルだ。

 基本システムは、CPUにCore 2 Duo T8100(2.1GHz)、グラフィックチップにGeForce 8600M GT(256Mバイト)、スロットイン方式のDVD±RWドライブ(DVD±R DL記録に対応)で固定され、基本性能を大きく左右するパーツに関してはカスタマイズに対応しない。

 試しに通常モデルをカスタマイズしてFF XIモデルと同等の構成を選択すると、価格は18万3750円になった。FF XIモデルの販売価格は18万円なので、「ノートでゲームがしたい」というはっきりとした目的を持っているのであれば、こちらのほうが安く手に入る計算だ(価格はいずれもキャンペーンを利用しない場合)。

モバイルノートPCの名機「Endeavor NA801」

 13.3型ワイド液晶を搭載した本機は、モバイルノートPCと据え置き型ノートPCの中間サイズに位置付けられる製品である。標準バッテリーを装着した構成の場合で約1.9キロという重量も、サブノートとして見ればやや重いが、一般的なA4ノートPCよりはずっと軽い。常時携帯するにはやや辛いものの、出張などでたまに持ち出す程度であれば十分に現実的だ。

 屋外でオンラインRPGをプレイする機会はそう多くはないと思われるが、通常のノートPCとして見た場合、使い勝手に妥協しないメインマシンとしての用途と、限定的なモバイルノートPCとしての用途を兼用できるのは、なかなか魅力的な要素と言っていいだろう。

 さらに、本機のボディは天面にマグネシウム合金を採用し、加重を均等に分散するフラット設計を取り入れることで、150kgfの全面荷重試験をパスする堅牢性を実現したほか、天面についたすりキズなどを自己修復してくれる自己治癒コートを採用している。

 また、セキュリティ性能を向上する指紋認証センサとセキュリティチップを標準搭載するなど、まさにモバイルシーンで活用することを踏まえた機能が盛り込まれているのだ。

A4ノートPCと同等の操作性をモバイルシーンで使う

 キーボードは、文字/記号キーの大部分に横ピッチ約18ミリと十分な余裕を持たせることで、通常のA4ノートPCと変わらない使い勝手を実現している。左側のCTRLキーはFnキーより内側にレイアウトされるが、この2つのキーはBIOSから位置を入れ替えることが可能だ。ただし、カーソルキー付近に大きめのFnキーを搭載する関係から、右側Shiftキーのサイズは極端に小さい。両側のShiftキーをフル活用してタッチタイピングを行なう場合は、手がなじむまではキーの押し間違いに気をつける必要がありそうだ。

 キーボードの奥にはタッチセンサ式のボタン群が横一列に搭載され、ここからボリューム調整や光学ドライブのメディア排出、無線LAN機能とBluetooth機能のオン/オフ、液晶解像度のワンタッチ変更などを行なうことができる。すべてのボタンには青色LEDが内蔵され、ボタンの位置を一目で把握することが可能だ。なお、これらのボタンは一瞬触れただけでは動作せず、ボタンに0.5秒ほど接触し続けることで反応する仕組みとなっていた。実際に操作すると操作のテンポがやや遅れてしまう印象を持ったが、不意の接触による誤動作を防止するためと考えれば納得できる。

 タッチパッドは、横長の操作面と2つのボタンを備えたオーソドックスなタイプで、2つのボタンのあいだに指紋認証センサが搭載される。Synaptics製ドライバが導入済みで、右端と下端を使った上下左右スクロールのほか、四隅をタップしてアプリケーションを起動したりアクションを実行するといった使い方にも対応する。なお、左右ボタンはストロークがやや浅めながら、歯切れのよいクリック感があるため、実際のクリック操作で不満を感じることはない。

 液晶ディスプレイは、パネルサイズこそ13.3型ワイドと、一般的なA4ノートPCに比べてわずかに小さいものの、解像度は1280×800ドット表示に対応しており、実用的な広さのデスクトップ領域を利用することが可能だ。パネル表面の光沢処理のおかげで発色も鮮やだし、上方向と左右方向の視野角が広いため、本体をユーザーの横に少しずらして設置しても十分な視認性を持つ。ただ、屋外に持ち出して使う場合は、パネル表面の外光反射が視認性の低下を招くことが考えられる。このあたりは一長一短かもしれない。

 端子類は、Express Card/54スロットを左側面の手前側、SDカード/メモリースティックスロットを右側面の中央に搭載する。USB 2.0に関しては、左側面に2基、右側面に1基と、ともに本体奥側に配置されているが、本体サイズが比較的コンパクトなことが幸いして、少し手を伸ばばアクセスできる位置にある。

本体前面/背面/左側面/右側面

 なお、映像出力端子にはアナログRGBのほか、背面左側にHDMIも搭載しており、プロジェクターやアナログ液晶といった従来型の映像出力デバイスだけでなく、リビングルームのデジタルTVに本機の映像を映し出す、といった用途にも対応できる。ちなみにHDMI出力は付属のアダプタを利用することでDVI-D出力として利用することも可能だ。

 底面には2カ所にカバーが用意され、中央付近のカバーの中に2基のメモリスロット、右手前のカバーの中にHDDベイが搭載されている。カバーを外すだけでパーツにアクセスできるので、パーツの交換やアップグレードなどのメンテナンスは容易に行える。なお、メモリスロットは2基とも使用済みで、最大容量の4Gバイトまでメモリを増設するには、装着済みメモリをすべて取り外す必要がある。

 なお、システムに高い負荷をかけた状態では、右側面中央の排気口から勢いよく風が吹き出すものの、騒音自体はそれほど大きくはなく、静かな場所でも気兼ねなく使えるだけの静音性を確保している。ただし、発熱はキーボードの中央付近がやや高めの熱を帯びるのが気になった。パームレストの発熱が高まることはなかったので、強い不快感を覚えるほどではなかったが、ゲーム内でチャットを行なう際には、熱をわずらわしく感じるケースもありそうだ。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  2. 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
  3. 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
  4. 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
  5. 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  6. 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  7. 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
  8. 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
  9. 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
  10. 「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」