待ち、当て投げ、連コイン――格闘ゲームでのマナー、どこまでOK?:日々是遊戯
「ストIV」の影響からか、最近また格闘ゲームにおける「マナー議論」が盛んになってきている模様。そこでよく話題にのぼる「マナー違反行為」についてまとめてみました。
最近では「何でもアリ」が主流
全世界での累計出荷本数が200万本を突破するなど、対戦格闘ゲームとしては久々のスマッシュヒットを記録した、カプコンの「ストリートファイターIV」。このタイトルがきっかけで、久々にアーケードに復帰した「ストII」世代も多いのではないだろうか。
一方で、そんな流れを受けてか、最近ネットのあちこちで「待ち」や「ハメ」「連コイン」といった、“ゲームセンターでのマナー”をめぐる議論を見かけるようになった。こうした議論はユーザーの間では昔から交わされてきたものだったが、かつての「ストII」世代がゲームセンターに舞い戻ってきたことで、再び“マナー論”が盛んになってきている模様。そこで今回は「格闘ゲームで嫌われる行為」や、逆に「やってもOKな行為」について、ネットで見かけた意見をまとめてみました。
当て投げ(投げハメ)
小技をガードさせて、そのスキに相手を投げてしまう行為。「ストII」時代には「投げハメ」と呼ばれ猛威を振るったが、最近のゲームでは投げがそこまで強力ではなく、仕掛けられた側も投げ抜けなどで対抗できるため、当て投げも立派な戦術と見なす動きが強い。ただ、対抗手段を知らない初心者や、かつての「ストII」世代の中にはこれを嫌う人も多いため、中には「相手が使ってきたらこちらも使うが、自分からは使わない」という人も。
待ち、逃げ、永久コンボなど
昔は嫌われた「待ち」や「逃げ」も、最近のゲームでは対抗手段がいくつも用意されていることが多く、当て投げ同様、あくまで戦術のひとつとして捉えられることが多い。ただし安易な永久コンボについては、「入ってしまえば永久につながるが、始動するまでに駆け引きがある」「システム上容認されているものを使うのは当然」という意見と、「本来意図されていないコンボ」「駆け引きの面白さを削ぐ」として使用を控える人と真っ二つに。
試合放棄
対戦相手と実力差がありすぎた場合、対戦相手がハメや永久コンボなどを使ってきた場合など、プレイを途中放棄することで怒りや不満の意思表示をするというもの。これについては「途中でプレイをやめるのはプレイヤーの自由」という賛成派もいたものの、「いかなる理由があろうとも、相手や見ている人に不快な思いをさせるのはマナー違反」という声が大多数を占めていた。もちろんその際、台を蹴ったり叩いたりするのはもってのほか。
連コイン
後ろで人が待っている状態で、再戦やコンティニューを行うこと。これについては、「待っている人がいたら一旦席を立つのが当然」という意見が大多数を占めたが、一方では「うちの地元では数回までなら連コインが当たり前」という声や、「同段位戦の時ならOK(『鉄拳』や『バーチャファイター』などの場合」など、店やゲームによっては「アリ」との声も。また、仲間内だけで延々台を占有する行為もある意味では「連コイン」の一種と言える。
思えば「ストII」のころには、「待ちガイル」や「投げハメ」など、お手軽かつ強力な戦術がいくつもあり、これらをプレイヤー側が“自重”することで対戦バランスを保ってきたような側面が確かにあった。しかし、こうしたローカルルールはゲームバランスの改善に伴い徐々に廃れていき、今では「何でもアリ」がゲームセンターの主流となっている。最近の格闘ゲームユーザーに「何でもアリ」派が多いのも、メーカー側が根気よくゲームバランスを追求し続けてきた成果と言えるかもしれない。
といっても、こうしたマナー論では、多数派の意見が必ずしも正しいとは限らない点に注意してほしい。ここではあえてどちらが正しいのかを断じたりはしないので、各自「アリ」か「ナシ」かよく考えたうえで、トラブルのない、楽しいゲームセンターライフを送ってみてほしい。
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