ボイスチャットの常識を変える、ドルビーの新技術「Dolby Axon」ってなに?:日々是遊戯
「Dolby Digital」や「Dolby Pro Logic II」などの音響技術でおなじみのドルビーが、昨年発表した新技術「Dolby Axon」。果たしてその効果とは?
「たったそれだけ」でコミュニケーションがぐっと豊かに
昨年ドルビーが発表した、「Dolby Axon(ドルビーアクソン)」という技術をご存じだろうか。一言で言うなら、ボイスチャットのリアリティを飛躍的に向上させる、新世代の音響技術――といったところ。筆者も名前だけは知っていたのだが、先日、幸運にも実際に体験してみる機会を得ることができた。
従来のボイスチャットは、例えるなら電話越しに相手と通話しているようなものだった。つまり、ゲーム内で相手がどこにいようとも、距離や方向とは関係なしに、相手の声が聞こえて来るのは常に「耳元」から。これに対し「Dolby Axon」を使った場合、相手のキャラクターがいる距離や方向に応じて、声の大きさや方向がリアルタイムで変化するのが大きな特徴となっている。現実空間と同じように、相手が遠くにいれば声は小さく、近くにいれば大きく。相手が後ろにいれば後ろから、右側にいればちゃんと右側から声が聞こえてくる。もちろん相手が動きながらしゃべっていればその位置に応じて声もぐるぐると動き回り、そのまま相手が壁の後ろに隠れれば、距離が近くても途端に聞き取りにくくなったりもする。
こう書くと「なーんだ、それだけか」と思われるかもしれないが、実際に体験してみると、その“たったそれだけ”のことで仮想空間のリアリティがぐっと増すことにきっと驚くはずだ。電話にしてもボイスチャットにしても、相手の声は常に「耳元」から聞こえてくるものという先入観があったからか、「ちゃんと相手の位置から声が聞こえる」という体験は思いのほか新鮮。個人的には、はじめて振動パック付きで「スターフォックス64」をプレイした時のような感動があった。
もちろん単にリアリティが増すだけでなく、ゲームプレイにもさまざまな変化が期待できる。例えば従来、FPSなどで敵や味方の位置を確認しようと思ったら、「東側のドラム缶の陰にいるよ」といった具合にいちいち言葉で説明しなければならなかったが、「Dolby Axon」を導入すれば、それが「こっちこっち」の一言で済む。相手はその声を聞いて、声の大きさや方向から、こちらの場所を探せばいいというわけだ。他にも、相手チームに作戦を聞かれないよう、味方同士で会話するときは周囲に注意したり、逆に盗聴器のようなアイテムを敵陣に仕掛けておいて相手の作戦を盗み聞いたりと、さまざまな活用方法が考えられる。こうしたリアリティやゲーム性は、これまでのボイスチャットでは得られなかったものだ。
ちなみに「Dolby Axon」を利用するにあたり、ユーザー側で特殊な装置などを用意する必要はなく、ごく普通のステレオヘッドフォンでも立体感は十分に得られるのでご安心を。さらに付け加えると、この「Dolby Axon」ではサーバー・クライアント型の方式を採っているため、会話に参加する人数が増えても、要求される回線速度は常に一定(数十kbps程度)。また音声のミキシングなどの処理もすべてサーバー側で行われるため、クライアント側への負荷もかなり軽くて済むとのことだった。
あくまでゲーム開発者向けのソリューションであるため、実際に「Dolby Axon」を使用したゲームが出てくるのはもう少し先の話になりそうだが、実装されれば従来の「ボイスチャット観」が大きく変わることは間違いない。メーカー側の積極的な採用に期待しつつ、今は対応タイトルの登場を気長に待っておこう。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
-
【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
-
「プロ野球チップス」で誤字 伊藤大海投手を「176m」と記載してカルビー謝罪
-
「ママ友襲来10分前」→さぁ、どうする……? 大爆笑の“あるある”再現が400万再生突破「腹ちぎれました」「バナナ食べんでもええやん」
-
富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
-
21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
-
「大型魚の餌に!!」 熱帯魚店の“思わず目を疑うPOP”に恐怖 「サメでも飼うの?」
-
2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに手をスリスリされた瞬間…… 愛と幸せあふれる空間に笑顔になる「これぞ天使だ」
-
漂う違法感 東京に戻る息子へ持たせた“大量のブツ”に「九州人あるある」「帰省からの帰りいつもこれ」の声
-
異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
- 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
- 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
- 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
- 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
- “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
- 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
- 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
- お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
- 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
- 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
- フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
- 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
- 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
- フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
- スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
- 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
- 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
- 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
- がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
- 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」