パレットタウンと「チョロQ」タウン:ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(3/3 ページ)
RPGと化すチョロQの世界
ゲームの話に戻ろう。「チョロQ3」発売後の1998年から1999年にかけて、「チョロQジェット レインボーウイングス」「チョロQマリン Qボート」「コンバットチョロQ」など、チョロQを主役とした数多くのゲームが発売されている。また、セガサターンやニンテンドウ64にもチョロQのゲームが登場。テレビゲームの分野でも、チョロQはタカラの主力商品となった。
1999年、「チョロQワンダフォー!」発売。これまで1つだったチョロQの町が4つに増えた。RPGテイストが強く、町を走っているほかのチョロQや、建物の中にいるチョロQに話を聞ける。
ただし、ゲームバランスがかなりきつい。走れるコースが少ない上に、敵車が強くてなかなか入賞できないのだ。しかもパーツを買う店もない。町に隠されたパーツもあるが、数が少なく、十分にパワーアップできない。わたしは2つめのレースでなかなか3位以内に入れず、話が先へ進まなくてかなり苦労した。
その後も「チョロQ」シリーズは続く。2002年には「みんなのタカラモノ ぼくのチョロQ」という、変わり種のソフトも発売された。これはチョロQが出てくる知育ソフトで、ミニゲームによって交通ルールや、いろいろな仕事について学べるようになっている。なお、みんなのタカラモノシリーズにはほかに、「わたしのリカちゃん」というソフトもあるらしい。
プレイステーション 2では2000年から、「チョロQ HG」シリーズが4作、ほぼ1年に1作のペースで発売されている。最初の「チョロQ HG」は、プレイステーション版「チョロQ」をグレードアップさせた感じのゲーム。チョロQの町は出てこない。
真夜中のBlue Sky
「HG」もいいが、わたしが個人的に好きなのは「チョロQ HG2」。町の規模が半端ないのだ。江戸時代風のフジシティや、プレイヤーが発展させていくマイシティなど、個性的な町がいくつもあって、それぞれにコースが設置されている。
複数の町を渡って進むという、「ワンダフォー!」に近い形だが、「HG2」はあらゆる面で進化している。まず、イベントやクエストが豊富になった。クリアすると、持っている手帳にスタンプが押される。手帳のスタンプ欄には100個の枠があるので、それを埋めていく楽しみがある。スタンプ自体は「ワンダフォー!」にもあったが、HG2のスタンプは、入手条件が「ワンダフォー!」ほど厳しくない。
町から町への移動ルートが、単なる通路ではなくなり、さまざまなイベントやミニゲーム、チョロQコイン(こちらも全部で100個)が隠されている。
景色も良く、広いフィールドをただドライブしているだけでも楽しめる。丘の上にある風力発電の風車とか、高速道路のジャンクションとか、海の中とか。眺望のいい場所には「プチクラショップ」なる店が存在し、現実世界の観光地さながらに、記念写真シールを作ることができる。プチクラショップも100店舗あって、撮ったシールを貼る手帳の枠を埋めていくのも楽しい。
なお、町と町の間の距離はかなりあるが、素早く移動したい場合はワープできて便利。
「ワンダフォー!」と格段に違うのが難易度。序盤のレースは、ゲーム開始直後に入手できる装備だけでも上位入賞が可能だ。たとえ入賞できなかったとしても、自由にフィールドを移動できるから、先へ進めなくなることもない。さらに、屋根に広告看板をつけて走れば、少額ながら収入が得られる。
そして「チョロQ HG2」の、大きな魅力の1つがBGMだ。
フィールド移動中のBGMはラジオという設定になっていて、音楽専門の「Q-WAVE」、音楽中心だがトークも入って、いかにもFMっぽい「ピーチFM」、トーク中心の「E-放送」の、3局から選べる。
黎明期のネットラジオのような、フリーダム過ぎるトークが印象的だった。とりわけ、ゲーム内時間の夕方にE-放送でやっている、「夕焼けごっこ」という番組は、あり得ないくらいゆるい(ほめ言葉)。
音楽の方では、ピーチFMで午後6時半(ゲーム内時間)から流れる、ピンクサーディンというバンドの曲が素晴らしい。
夜のハイウェイを走りながら「Blue Sky」を聞くと、現実世界で、渋滞を避けるため真夜中に乗っていた車の中で、深夜の音楽番組を何となく聞いていたときの感覚を思い出す。人の姿が見られない街の風景に、音楽が相まって感じられる幻想的な雰囲気。それが「チョロQ HG2」の中でよみがえる。
「Blue Sky」というタイトルの曲なのに、夜にしか流れないけど、この際それは関係ない。
あと、もう1曲収録されている「爪痕」の方もいい。ものすごく情念が込められている曲で、チョロQの世界観に合ってるかどうかは別としても。
「チョロQ HG3」にも、ピンクサーディンの曲が収録されている。ゲーム中にアイテムとして、「爪痕」「Blue Sky」を含む6曲を入手できる。
ちなみに、ピンクサーディンは現在も活動中。そういやわたしはまだCDを買っていなかった。今度買おう。
2008年に発売された、Wii版「チョロQ Wii」には町が出てこない。でもプレイステーション版や、プレイステーション 2版の1作めもそうだったので、次回作でまた町が復活する可能性もある。
お台場のパレットタウンは、いったん更地になった後、新たな建物と観覧車が造られ、今より大きな町へと生まれ変わる。シリーズを重ねるたびに発展してきたチョロQの町も同じように、より大きな町へと変わっていくことだろう。
関連記事
- ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」:佐世保バーガーと「バーガータイム」
連載第77回は「バーガータイム」。前回取り上げた「ギャラクシアン」「ギャラガ」と同じく、ファミコン版はナムコから発売されましたが、もとはデータイーストの「ハンバーガー」というアーケードゲームでした。 - ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
市役所で手続き中、急に笑い出した職員→何かと思って横を見たら…… 同情せざるを得ない衝撃の光景に「私でも笑ってしまう」「こんなん見たら仕事できない」
-
お風呂の“追いだき配管”を掃除してみたら…… エグすぎる光景に悲鳴の嵐 「画面越しに臭うレベル」「みそ汁作ってんか?」
-
「今までなんで使わなかったのか」 ワークマンの「アルミ帽子」が暑さ対策に最強だった 「めっちゃ涼しー」
-
犬が同じ場所で2年間、トイレをし続けた結果…… 笑っちゃうほど様変わりした光景が379万表示「そこだけボッ!ってw」
-
ホワイトタイガーの子ども、調子に乗ってお母さんの尻尾を…… まるで漫画のような展開と表情に笑ってしまう
-
解体進む“動くガンダム”、いよいよ骨組のみに それでも「ガンプラのフレームみたい」とファン注目
-
どうやって回ってんの!? 透明な時計の“不思議な仕組み”が天才的 「どうやったら買える?」「天才の頭脳」【海外】
-
【今日の計算】「2+7×9−3」を計算せよ
-
ボロボロのコンロを使っていたベトナム人母に、日本のガスコンロをプレゼントしたら…… 涙を誘う感動のサプライズに反響
-
【今日の難読漢字】「鱸」←何と読む?
- 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
- 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
- しぶとい雑草“ドクダミ”を生やさない超簡単な方法が115万再生! 除草剤を使わない画期的な対策に「スゴイ発見」
- 天井裏から変な音がする→スマホを突っ込んで撮影したら…… 映った“とんでもねぇ”モノに「恐ろしい」「何これ」と騒然の196万表示!
- 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
- 誰も教えてくれなかった“裁縫の裏ワザ”が目からウロコ 200万再生のライフハックに「画期的」と称賛【海外】
- 「電車の中で見ちゃダメ」「笑ったww」 実家からLINE「子ヤギがすばしっこくて捕まらない」→送られてきた衝撃姿が320万表示!
- 顔の半分は童顔メイク、もう半分の仕上がりに驚がく 同一人物と思えない半顔メイクが860万再生「凄いねメイクの力」
- 元「AKB48」メンバー、整形に250万円の近影に驚きの声「整形しすぎてて原型なくなっててびびった」
- スーパーで買ったレモンの種が1年後…… まさかの結果が635万再生「さっそくやってみます」「すごーい!」「手品みたい」
- 庭に植えて大後悔した“悪魔の木”を自称ポンコツ主婦が伐採したら…… 恐怖のラストに「ゾッとした」「驚愕すぎて笑っちゃいましたw」
- 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
- 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
- 「歩行も困難…言動もままならず」黒沢年雄、妻・街田リーヌの病状明かす 介護施設入所も「急激に壊れていく…」
- 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
- 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
- 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
- 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
- 築152年の古民家にある、ジャングル化した水路を掃除したら…… 現れた驚きの光景に「腰が抜けました」「ビックリ!」「先代の方々が」
- 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評