新たなる世界の創造。「内海の時代」始まる――アップルシードタクティクス第5回戦結果発表(1/2 ページ)
ゲームポットが運営する多人数同時参加型戦略シミュレーション「アップルシードタクティクス」の模様をお伝えするバトルリポート。今回はまとめとして、第5回戦の結果及び、これまでの勝利ポイント累計を発表する。
ワールドマップ更新による新世界の出現
今回特筆すべきは各拠点ステータスが一新され、世界の様相が大きく変わったこと。何が変わったのか、戦略を立てるための2大要素である経済値と防衛値の観点からご説明しよう。
バックナンバー
- 鉄壁のデフェンスに開いた一点の蟻穴――「アップルシードタクティクス」第4回戦詳報
- 戦略の成就と破綻がもたらす栄光と没落――「アップルシードタクティクス」第3回戦詳報
- ハクトウワシに女神は再び微笑むか?――「アップルシードタクティクス」第2回戦詳報
- 世界の覇権を狙う5つの勢力が相まみえる――「アップルシードタクティクス」第1回戦詳報
まず経済値について。地域別に見みてみると、地中海沿岸とカリブ海沿岸が高く、北アメリカとアジアがほぼ平均、南アメリカはさほど豊かではないものの中規模の都市をそこそこ抱え、ヨーロッパ・アフリカが荒廃著しい状況。マップ中央部の支配権を巡る攻防がより激しくなることが予想される。
次に防衛値はというと、海上に建設された都市が軒並み高く設定された。また、自然地形の防衛値が全般的に低下しており、特に海洋が守りにくくなっている。これらの変更は、ポセイドンなどに代表される海上都市が栄え、世界的規模の大戦が続いたことで交通・通信手段が崩壊した原作コミックの世界観を、従来よりも強く反映した結果。ガイアシティ、アトランティックベース、サルガッソベースなどの海上都市は経済値と防衛値がともに高い、戦略上の要衝になっている。
第5回戦の試合経過
では、早速第5回戦を振り返ってみよう。序盤、これまでとは違った動きを見せたのがオリュンポス。前回第4回戦の終盤から作戦会議を行い、それに沿って効率的な占領作戦を展開した。今回初期人数で第3位と初めて他勢力と拮抗できるマンパワーを集めたことも幸いし、素早く西アフリカを中心とするマップ中央部を抑えた。同じくスタートダッシュに成功したのがアメリカ帝国。速攻でカリブ海に覇権を打ち立てる。オリュンポスとアメリカ帝国の余波を受けたのが、両者の狭間にいるナグルファル。南米は抑えたものの、他地域への拡大を阻止されてしまった。やや人数に恵まれなかったユナイテッド・リパブリック(以下UR)も苦戦。欧州についてはほぼ全域を抑えたものの、制圧に時間がかかっているうちに北極圏への進出が遅れ、北の要衝・北海をアメリカ帝国に奪われてしまう。自由アフリカはアジア、アフリカ地域に広大な領土を確保。豊かな都市は少ないが数で勝負する作戦を採り、以降は専守防衛に務めることになる。
中盤に入って、アメリカ帝国が勢力を伸ばす。ナグルファルと自軍有利の不戦同盟を結んで東へ兵力を繰り出すと、オリュンポスからアゾレスベース、ガイアシティを奪取。さらに終盤には欧州に攻め込んでURを滅亡寸前まで追い詰めた。
一方、オリュンポスは当初固執していたガイアシティ奪還をあきらめると、代わりに南米への勢力拡大を敢行。ナグルファルが守りを固めていたアトランティックベースを突破すると、勢いのままに南米各地を経略。最終的にナグルファルの残兵をギナア高地に追い詰め、ついにこれを滅ぼしすことに成功した。
UR、ナグルファルが脱落した時点でトップはアメリカ帝国。しかし、占領地の内政に励んだ自由アフリカが第2位につけ、しかも僅差。まだどちらが勝つか分からない情勢だ。オリュンポスは健闘が光ったものの、総資産では遅れを取り、ほぼ第3位が決定的。ここで老練ぶりを発揮したのがアメリカ帝国だった。オリュンポスが南米を切り取っている間に外交を操作してオリュンポスの自国への攻撃を阻止。そのうえで自由アフリカ領へ攻め込むという用意周到ぶりを見せた。自由アフリカの抵抗が激しく、侵攻作戦は戦果を挙げられなかったが、それでも追い上げねばならない立場の自由アフリカに防衛を強いたことで逆転の芽を摘んだ。最終盤にはオリュンポスが制圧した南米を再奪取することでさらに占領地を増やすというしたたかさも見せて勝利を飾った。
自由アフリカは前回に続いて第2位。中盤までトップを走ったが、占領地の拡大よりも防衛を重視したことが最後になって響いた。オリュンポスは結果こそ第3位だったが、前回のラストから続く勢いを持続。今後が楽しみな勢力に成長した。UR、ナグルファルは人数的な不利もあり、残念な結果に終わった。次戦、どう戦略を立て直すかが楽しみだ。
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