あの名作物語を王子様視点で描く!? ドラマCD「王子様(笑)」第2巻 アフレコ直後にインタビュー!
名作王子様視点と独自の解釈を加えて描く「王子様(笑)」シリーズ第2巻の収録が行われたので行ってみた。
誰もが知っているあの名作を、本来の主人公であるお姫様視点ではなく「王子様」視点で、なおかつ独自の解釈を加えて描く「王子様(笑)」シリーズ。オリジナル解釈の物語が発売前から話題を呼ぶ第1巻(2010年4月21日発売)に続き、早くも第2巻の収録が行われた。
今回収録が行われたのは、宮野真守さんが演じる主人公・アラジンの名前は知っていても、意外と本来のストーリーは知られていない(?)「アラジンと不思議なランプ」と、かぐや姫に求婚した「帝」を置鮎龍太郎さんが演じる「竹取物語」の2作品。
主役の王子様を演じる宮野・置鮎の両名に加え、両作品にバイプレイヤーとして登場する竹本英史さんのお三方に、「王子様(笑)」第2巻収録を終えての感想などをうかがった。主役が「アラジン」と「帝」という、すでに「王子様」と呼んでいいかも微妙な内容となる第2巻。固定概念、常識を吹き飛ばすストーリーと同じく、笑いの絶えない内容となったインタビューをご覧いただきたい(以下、敬称略)。
── まず、収録を終えての感想をお聞かせ下さい。
置鮎 「最初「王子様(笑)」というタイトルを聞いて、何か分からなかったんですよ。「みんなが知っているエピソードを集めてきたんだな」くらいで。女性が登場しない男性だけの構成になっていたので、分かりやすいターゲットに向けて(一同笑)お贈りするんですね、という感じの。全エピソードに突っ込み役のたけぽん(竹本英史)が登場していたのが、ちょっと面白かったです(笑)
竹本 そこかー。
宮野 「僕も有名なアラジンの話をやらせていただきました。そのアラジン役だったんですけど、大分みんなの知っている物語とは違う解釈といいますか、かなりオリジナリティ溢れるストーリー展開で。キャラクターも今回はかなり腹黒いアラジンになっていたので、ああ、こういうアラジンもありかな、と思いながら演じました。
竹本 第1巻に引き続き、もろもろ役で登場しました、竹本です。1巻目の時は、ホントに「王子様(笑)」シリーズって言われて、何の事やらさっぱり分からないで来たんですけども、2回目をやって凄くよくわかったかと言えば、そうでもなくて(一同笑)。よくわからないけれども、想像力を働かせて、一生懸命楽しくやりました。1回目より2回目の方が、より笑い度があがってるのかな? でも、1巻目に続き2巻目も面白い仕上がりになってると思います。凄い面白い収録でした。
── 今作は童話、昔話がモチーフになっていますが、印象に残ったシーンはありますか?
置鮎 自分がメインだった「竹取物語」の中では、ラストが印象的でした。結構しっとり終わっちゃって、ほぉ〜って。コミカルに終わるんじゃないんだって。
竹本 コミカルでしたよ?(笑)
置鮎 ホント!? 俺、しんみり終わらせて……二人が笑ってるから、おかしいなって思って(一同笑)。コミカル演技だった、俺!?
宮野 流れがですよ!!(笑) コミカル演技じゃないです。
置鮎 まあ、間はちゃんと編集で作ってもらえるから(笑)。色んな所は、聴いていただいてのお楽しみということで。基本的にヒロインとの会話は、完全に一人芝居の状況になってしまうので、その辺も聴いていただく方の想像力を豊かに働かせて聴いて欲しいと思います。
宮野 印象に残ったシーンは……指輪の魔神ですね。びっくりしました、急に出てきて(笑)。皆さんもびっくりすると思いますよ。僕は凄く好きです、指輪の魔神。かわいかったです。
竹本 今宮野くんに言われて思い出したんですけど。なんかねえ、ちっちゃい魔神さん(指輪の魔神)をやってた時に、宮野くんがやりづらそうな感じだったのが、凄く印象に残りました。
宮野 (笑)
竹本 なんかゴメンね?(一同笑)やりにくかった?
宮野 違うんです、違うんです。
置鮎 思いの外ちっちゃかったのかな(笑)
竹本 思ってたより3段階くらい、ちっちゃかったのかな。
宮野 そういうリアクションを出したかったんです。
竹本 すごく出てた。……やりづらかったねぇ?
宮野 楽しくやってたんですよ?
── ご自身の役はどのようなキャラクターで、どのような活躍をされていますか?
置鮎 「竹取物語」で、具体的に今回僕がやった帝っていうポジションの人って、いたっけなーって。その他大勢の中にっていう感じのイメージで、どうしてもかぐや姫がメインだってことで。気むずかしい人なのかなと思いきや、ちょっとホロッとさせるというか、ほだされていくというか。そういう感じの仕上がりになっていると思います。その辺を楽しんで欲しいと思いますね。
宮野 アラジンは……結構、頭脳戦でした。単純に欲で自分の願いを叶えるという感じではなく、ずるがしこくランプを使ってましたね。
竹本 えーっと、どのキャラのことを言おうかなー。
宮野 お好きなのを(笑)
竹本 「竹取物語」の、置鮎さん(帝)の弟役をやった時に、随分と僕は現代風に普通にしゃべっちゃったなーっていうのが。置鮎さんの、帝の役作りとの差がね。いい方に出ていればいいなー? それが好意的に受け止められればいいけど、「竹本、こいつ役作りとかあんまりやってねーんじゃねーか?」って取られると心外だし、あながち反論もしづらいんですけど。
置鮎 そーなのー!?(笑) 台本もね、現代風に書いてる部分と、昔の感じで書いてる箇所とあったので。どっちに重きを置くという役作りが分かれたってだけで。僕は帝っていうポジションがあったので、そっちを重視して。
宮野 はんなりと。
竹本 はんなりしてたね。
置鮎 おじゃる、でもいいかと思ったんだけど。
竹本 合ってましたよ。面白かったですよ。色んな意味で。
── 今回の登場人物の中で、一番光っていた人物は誰でしょうか?
置鮎 個人的には、アラジンは小ずるい感じに仕上がっている。なるほどー、と。ちょっと面白かったので、僕はアラジンということで。
宮野 僕はそれこそ、ちっちゃい人(指輪の魔神)です。もうあれは大好きでしたね、びっくりしましたよ(と言いながら、指で5センチくらいの隙間を。
竹本 そんなにもおっきくないですよ。
宮野 ええ、ホント? ホント想像以上の小ささだったんじゃないですかね。
竹本 魔神感はまったくなかったですね。僕は、やっぱり帝のはんなりとしたね(一同笑)。ホントに帝とかみ合わないなーって所が面白かったですね。
置鮎 悪かったよ!(笑)
竹内 悪かーないですよ(笑)。悪くはない。
── 置鮎さんと宮野さんが演じられたキャラクターは、それぞれ原作とはとらえ方が異なっていると思うのですが、名作を別の視点から捉え直すということの魅力について、どのように思われますか?
置鮎 そうですね。誰でも知っているお話だからこそ、裏もこんな感じだったのかなっていう想像も膨らみやすいのかな、という。ベースを知っていないとわかりにくい部分もあると思うので。「竹取物語」とかは、誰でもある程度の概要は知っていますからね。アラジンに関しても同じだと思うんですけど。
宮野 収録現場でもそんな話になって。アラジンって実際どんな話だったっけ、みたいな。こうだよね、こうだったよね、じゃあここをパロってるんだ、みたいな話で盛り上がったりもしましたね。聴いている人も、原作というか大元を知ってたら、そういう風に楽しめるんじゃないでしょうか。
置鮎 ここは違うんじゃない? って所が案外原作通りだったりね。
宮野 現場でも指輪の魔神なんていたっけ、みたいな話に(笑)。僕が見た某アニメでは、いなかったなぁと(笑)
── 置鮎さんにお聞きしますが、今回のお話の中で、唯一悲恋モノということに関してはいかがでしたか?
置鮎 結構あっさりめにそこは終わってしまったんですけど、この人は思いを遂げたかったんだな、というちょっといい感じで終われて、良かったんじゃないかと思いました。とくに悔いはなく(笑)。色んなエピソードがあっても、いいんじゃないか? と。
── では最後に、このドラマCDを聴いていないファンの方へのメッセージをお願いします。
置鮎 みんな名作と言われるエピソードだと思うので。このCDなりの解釈かもしれないし、それを原作だと思うもよし、原作を改めて追求するもよし、と。色んな楽しみ方があると思いますので、是非ぜひ聴いてください。よろしくお願いします。
宮野 普段はお姫様がメインになるお話の中で、その裏での王子様はどう過ごしているのか、というのがオリジナルの解釈で描かれているので、その試みが面白いと思いました。皆さんにも是非楽しんでいただければな、と思います。
竹本 1巻、2巻続けて出させていただいて思うんですけど、今コレを読まれてる方というのは、当然1巻目を買われてる方々だと思います。その方々に向けて当然のように話しますけど、2巻目も面白いよ!? ってことですね。また更に面白いよ、是非聴いてください! 以上でございます。
今回も「何かがおかしい」王子様を存分に楽しめそうだ。
「王子様(笑)シリーズ」ドラマCD 第2巻
- 発売日:2010年6月23日(水)予定
- 価格:2,625円(税込)
- 発売元・販売元:フロンティアワークス
「アラジンと不思議なランプ」「竹取物語」「源氏物語」をモチーフに、誰もが知っている(知らなくても楽しめる)、3人の個性豊か過ぎる王子様のそれぞれの物語と、王子様たちが物語の枠を越えて一堂に会する座談会に加え、キャストトークを収録。さらに6人の王子様によるスペシャルドラマCDを第1巻、第2巻連動購入特典として予定。
キャスト
「アラジンと不思議なランプ」王子様役/宮野真守、「竹取物語」王子様役/置鮎龍太郎、「従者」役/竹本英史
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