ゲイムマンは今あえて「上海」を取り上げてみたよゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(1/4 ページ)

第86回は「上海」を取り上げてみましょう。定番パズルゲームとして、PCやゲーム機のみならず、携帯電話やiPhone/iPadでも大人気。連載5周年ですし、ちょっと思い切って、あの場所へ行ってプレイしました!

» 2010年06月14日 15時18分 公開
[ゲイムマン,ITmedia]

上海パねぇ

上海の観光名所・豫園によく似た風景の庭園にやってきた

 世界的に大ヒットしたパズルゲームといえば「テトリス」があまりにも有名だが、「テトリス」より前にPCから大ヒットしたのが「上海」だった。

 アメリカのブロディ・ロッカード氏が製作したPCゲームに、アクティビジョンが注目。1986年に商業ルートで発売された。そう、「上海」はアメリカ産だったのだ。

 ルールはきわめて単純。積み上げられた麻雀牌の中から、同じ牌を2枚ずつ取っていく。取れる牌は、上に別の牌が重なっておらず、左右どちらかが空いている(別の牌がない)状態の牌のみ。144枚すべての牌をなくせばクリアとなる。

 ただし麻雀牌には、同じ牌が2枚ではなく4枚ある。どういう組み合わせで牌を取っていくかを、よく考えなくてはならない。取る順番を間違えると、手詰まりになってしまうことがあるのだ。最悪の場合、残り2枚まで行ったのに、その2枚が重なっていて手詰まりになるケースもある。

 取れる状態になっている同種の牌が、3枚あると特に迷う。取った牌の下に同じ牌があると、「あぶねえー、こっち取っといて良かったー」と思う。逆に、4枚とも取れる状態になっていたらラッキーだ。

 てっぺんと、両サイド中段の牌は、多くの牌を塞いでいるので早めに取りたいところ。その後は、高く積み上がっている中央付近の牌から取っていくのがセオリーだが、端の方の牌もバランス良く取らないと、やはり手詰まりになりやすい。

画面はPCエンジン版。これが初期配列。真ん中の牌を早く取りたい
これが最後の最後に残り2枚が重なって、手詰まりになってしまった状態(ファミコン版「上海II」)
四筒(スーピン)が3枚取れる状態。ここの選択次第で手詰まりになる危険性もあるので迷う

ハドソンもしくはサン電子〜ゲーム業界にて〜

 日本でも1987年以降、各種PC版がシステムソフトから発売され、人気を博した。

 家庭用ゲーム機では、同じく1987年に発売されたPCエンジン版(ハドソン)が最初。PC版と同じように時間制限はなく、じっくり考えられる(対戦モードでは制限時間あり)。セレクトボタンでウィンドウを開き、取った牌を戻したり、取り除ける牌を表示したり、同じ配列でまた最初からやり直したりできる。

 クリアすると龍の絵が表示される。PCエンジン版では、クリアするたびに龍がだんだん大きくなっていく。

取り除ける牌を表示する「ヒント」コマンド。ここで何も表示されなかったら手詰まりだと分かる
PCエンジン版では通算3回クリアすれば龍の絵が完成。4回めのクリアで「名人」と表示される

 1987年には、ファミコン版「上海」(サン電子)も発売された。ファミコン版の画面では牌の厚みがなく、平面的に表示されている。牌の色によって何枚重なっているかが分かるようになっていた。家庭用ゲーム機ではほかに見ない表示方法だが、最初期の一部のPC版やアタリ版も、これに近いグラフィックだったようだ。

 このグラフィックでもわたしは、特に遊びにくいとは思わなかった。マシンの性能が多少劣っていても問題なくプレイできるのが、「上海」のいいところ。

 ファミコン版には「ソリティア」「トーナメント」「チャレンジ」の3つのモードがある。ソリティアは時間制限がなく、取った牌を戻す、取れる牌を表示する、最初からやり直すといったことも可能。一方トーナメントは、時間制限のあるモード。後のアーケード版とは違って、制限時間は数字で表示され、牌を取っても制限時間は増えない。またこのモードでは、ソリティアでできた一手戻しやヒント表示などができない。

 そしてチャレンジは、2人で交互に牌を取っていく対戦モード。ちなみにPCエンジン版にも対戦モードがあり、こちらは5人までの対戦ができる。

ファミコン版ではこのように、段の高さは色分けによって示される
時間制限つきの「上海」は、実はアーケード版よりファミコン版の方が先だった
クリアすると、龍の絵と「天晴」(あっぱれ)の文字が表示される

       1|2|3|4 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/25/news016.jpg 「電車の中で見ちゃダメ」「笑ったww」 実家からLINE「子ヤギがすばしっこくて捕まらない」→送られてきた衝撃姿が320万表示!
  2. /nl/articles/2404/23/news090.jpg 誰も教えてくれなかった“裁縫の裏ワザ”が目からウロコ 200万再生のライフハックに「画期的」と称賛【海外】
  3. /nl/articles/2404/21/news011.jpg 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  4. /nl/articles/2404/25/news043.jpg 娘の給食の献立表を見たら…… 正体不明の“謎の料理名”が「これはわからんw」と話題に その意外な正体に納得!
  5. /nl/articles/2404/25/news129.jpg プロ野球チップスでまた“不良品”流出 伊藤大海「176m」表記に続き…… カルビー謝罪「深くお詫び」
  6. /nl/articles/2404/24/news018.jpg 1年半ケージに引きこもっていたシャーシャー猫が、ある夜布団に入ってきて…… 感涙の行動に「まるで別猫」「こんな日が来るなんて」
  7. /nl/articles/2404/24/news017.jpg メルカリで300円の紙モノセットを買ってみたら…… 出品者のあたたかな心遣いに「利益は考えていないんでしょうね」「見ててわくわくします」
  8. /nl/articles/2404/23/news185.jpg 子どもに高級キーボードのパーツを捨てられた → 公式の“先読みしすぎた対応”が話題「そういうこともあろうかと」
  9. /nl/articles/2401/18/news015.jpg 巨大深海魚のぶっとい毒針に刺され5時間後、体がとんでもないことに…… 衝撃の経過報告に「死なないで」
  10. /nl/articles/2404/22/news124.jpg ダイソー「マルチ万能ほうき」が家事ラクの救世主 名前負け知らずの便利さに「これやばっ!!」「220円に驚き」の声
先週の総合アクセスTOP10
  1. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  2. 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
  3. 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
  4. 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
  5. 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  6. 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  7. 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
  8. 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
  9. 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
  10. 「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」