「Kajiura Produce 3rd Anniversary LIVE TOUR」〜Kalafina LIVE 2010 “Red Moon”〜 ライブリポート(2/2 ページ)

» 2010年07月02日 17時46分 公開
[OH編集部,ITmedia]
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多彩な曲調、しかし世界観は「Kalafina風」に

 ここで3人は一旦退場し、その間はスクリーンに3人のポートレイトが上映される。その後は赤から黒のドレスへと衣装を変えて再登場し、「春は黄金の夢の中」へと突入。梶浦作曲の梶浦語曲のカバー、という珍しい形態の「storia」は、原曲がNHKの歴史番組「歴史秘話ヒストリア」テーマ曲ということもあってか、壮大なイメージの1曲だ。「Lacrimosa」は黒執事EDテーマとして提供された楽曲で、空の境界以来初めてのアニメ・タイアップ曲という位置づけ。Kalafina第2期の開始となった1曲でもあり、アニメのイメージに合わせた重厚なナンバーとなっている。「また風が強くなった」は、これまでの楽曲とは異なる正調なロックナンバーで、フロアーから「オイ! オイ!」とコールも飛び出す。3人もそんなフロアーを煽りつつ、ステージ上で激しく舞い踊る。続く「Kyrie」はトランス・テクノ調のナンバー、「音楽」はギターリフも楽しい弾けまくりな1曲と異なるイメージを持つ楽曲が続くが、どれも聴き終えれば「Kalafina風」なのも面白い。



 17曲目の音楽を終えると「盛り上がりすぎでしょう!(笑)」(Hikaru)というほどの状態に。ツアーを通してこの日のみオールスタンディング(1Fフロアーのみ)ということで、「その分熱気も感じる」(Keiko)といったコメントも。

Keiko 「普段私たちがレコーディングをして、CDを出して、それを聴いてくれる皆さんがいて。歌っていく中で、皆さんに『ありがとう』って目の前で感謝を伝えられるのは、この場所(ライブ)しかないんですね。今日も3人で……おーい」

Wakana 「……はっ、ごめん! ずっとお客さん見てた(笑)。聴いてるー」

Hikaru 「ちょっとタイミング悪かったね(笑)」

 ラストナンバーへ移る前、ファンへの感謝の言葉をつづるKeikoだが、客席をじっと見つめるWakanaが目に入ったようだ。

「3人でこの気持ちをライブで伝えようって話して、わーって出てきました。最後の曲まで、この気持ちを乗せて伝えていきます」(Keiko)。

 そう述べて光の旋律のタイトルがコールされると、ファンからは大拍手が巻き起こる。ソ・ラ・ノ・オ・トOPテーマとして提供された「光の旋律」は、Kalafinaらしいどこか国籍不明な、強いて言えばアイリッシュ・フォーク調の爽やかなメロディ。Wakana、Hikaruの高く透き通る声、そして低音域を締めるKeikoの歌に合わせて、会場全体から手拍子が巻き起こる中でのエンディングとなった。



 その後巻き起こったアンコールに対しては、3色のツアーTシャツへ着替えた3人により「love come down」「sprinter」「I have a dream」の3曲を披露。Kalafinaの世界を3曲で表現したような、サイケなテクノ調、爽やかなギターポップ、メロディアスなピアノ・バラード。そしてやはり、曲調は違えどKalafinaの世界観を崩さないエンディング。歌い終えるとマイクを外し、生声で開場の「前の方」「後ろの方」「2階の方」へそれぞれ呼びかけ、感謝の言葉を叫んでの締め。伝えたかった感謝の言葉を、直接投げかけてライブは終わりを迎えた。


Kajiura Produce 3rd Anniversary LIVE TOUR 〜Kalafina LIVE 2010 “Red Moon”〜
1overture〜red moon
2テトテトメトメ
3fantasia
4sapphire
5星の謡
6闇の唄
7夏の林檎
8fairytale
9ARIA
10progressive
11春は黄金の夢の中
12storia
13intermezzo
14Lacrimosa
15また風が強くなった
16Kyrie
17音楽
18光の旋律
En1love come down
En2sprinter
En3I have a dream
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