乙武洋匡さん、ブログで「ゲームとの付き合い方」を語る日々是遊戯

「最近は、子どもたちが公園で集まって無言でゲームをしている」――そんなつぶやきを受けて書かれた、乙武洋匡さんのブログエントリが話題となっています。

» 2010年09月22日 23時26分 公開
[池谷勇人,ITmedia]

大切なのは付き合い方

 「五体不満足」などの著者として知られ、現在は教諭・スポーツライターとして活躍中の乙武洋匡さんが、自身の公式サイトにて「ゲームとの付き合い方」と題した文章を公開し、話題となっています。

 そもそもの発端は、「最近は、子どもたちが公園で集まって無言でゲームをしている」という誰かのツイートでした。確かにゲームは楽しい。しかし楽しいからこそ「付き合い方」が大切になってくるのではないか――。ブログの中で、乙武さんはTwitter上での議論を受けて、ゲームとの正しい「付き合い方」について次のように述べています。

もともとはTwitter上での議論を受けて書かれたものでした

 まず第一に、乙武さんが不安視するのが「ゲームが他の機会を奪ってしまうこと」。ゲームは楽しいが、その結果、子供たちの生活が「ゲーム一色」「ゲーム優先」になってしまっては意味がない。教員時代、乙武さんが朝の会で「昨日いちばん楽しかったこと」を子供たちに問うと、ほとんどの男子が昨日遊んだゲームの話をするばかりで、「こんな本が面白かった」「お母さんとはこんな話をした」といったスピーチはほとんど聞けなかったそうです。勉強やスポーツ、読書、音楽など、子供たちにはもっと様々なものに触れてほしいが、「ゲームにハマると、どうしてもそれ一辺倒になってしまう」と乙武さんは指摘します。

 第二に、「親がテレビやゲームに『子守り』を任せてしまい、親子間でコミュニケーションを図る障壁となっていないか」という点。世の中には親子でゲームを楽しんでいる家庭もあるものの、「残念ながら、現状ではそのような家庭ばかりではないようです」と乙武さん。「子どもと関わる時間的・精神的な余裕がないために、『ゲームをやっていれば静かだから』と、子どもたちが長時間にわたりゲームに没頭することを黙認している親も多くいます」と、ゲームに任せきりで子供と関わろうとしない「親の問題」を指摘しています。子供がゲーム一辺倒になってしまう背景には、親の責任も大いにあるというわけですね。

 誤解がないよう付け加えておきますが、乙武さん自身は決して「ゲームそのもの」を否定しているわけではありません。「僕も子どもの頃は、時間を忘れて画面に向かった」と語っているとおり、乙武さんも「ドラゴンクエストIII」や「信長の野望」「三国志」などのゲームで遊んだ「ゲーム世代」。しかし、だからこそ余計に「公園で子供たちが無言でゲームに興じている」ような現状に一石を投じたくなったのかもしれません。みなさんもこれを機に、家庭での「ゲームとの付き合い方」についてあらためて考えてみてはいかがでしょうか。

ゲーム世代と教育者、二つの視点を併せ持つ乙武さんならではの説得力ある文章は必読です

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  2. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  3. 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
  4. 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
  5. “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
  8. お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
  9. 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
  10. 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」