「インベーダー」や「脳トレ」も――「ぼくのかんがえた電子書籍展」に行ってきました:日々是遊戯
最近あちこちで話題の「電子書籍」。でも、どうせなら「電子」ならではの遊びやアイデアがもっとあってもいいんじゃない?
こんな電子書籍……欲しいですか?
ただの電子書籍じゃ物足りない! もっと面白くて、わくわくできる電子書籍が欲しい! ……そんな風に考えたことはありませんか?
そんなアイデアを実際に形にしてしまった「僕の考えた電子書籍展 〜出版の明日はどっちだ〜」が11月20日、21日の2日間、東京工業大学 大岡山キャンパスにて開催されました。
この展示は、オライリー・ジャパンが主催するイベント「Make:Tokyo Meeting 06」の中で行われたもの。出展は以前、「寧々さんとの結婚式」を企画・開催した「[NKH]ニコ生企画放送局」のみなさんです。
会場では「スペースインベーダー」筐体を改造した「アーケードブック」や、脳トレにいそしみながら純文学を読むことができる「脳を鍛える! 純文学」など、いずれも個性豊かな「ぼくのかんがえた電子書籍」を展示。さて、ニコ生企画放送局が考える、未来の電子書籍とは一体どんなものなのでしょうか?
アーケードブック (きりんさん)
どこからどう見ても「スペースインベーダー」。これのどこが電子書籍? ……と思ったら、なんと敵を1体撃ち落とすごとに1文字ずつ、画面の右側に文章が表示されていく仕組み。ゲームと読書が一度に楽しめる、まさにゲーマー世代のための画期的電子書籍リーダーです。難点は、すべての敵を撃ち落としても2文ほどしか表示されないこと。
ママがきた(きりんさん)
パソコンでエッチなサイトを見ていたら、突然部屋にママが入ってきた! そんな時でも慌てず騒がず、素早く画面を切り替えて「ママバレ」を防いでくれるのがこの「ママがきた」です。
部屋のドア前などに対人センサーを設置しておけば、ドアが開いたのを感知して自動敵に画面が切り替わってくれる仕組み。表示されるのが太宰治の「人間失格」というところにもユーモアを感じます。
Alice in barcode(MIROさん)
「どうぞ、これが僕の電子書籍です」――そう言って渡されたのは、どう見ても紙の本。「ウソつき! 紙じゃん!」と思いながら中を開いてみると……なんだこりゃ!
なんと、文字のかわりにびっしり印刷されているのはバーコード。もちろんそのままでは読めませんが、付属のバーコードリーダーとPCを使って読み取ると……ホントだ、確かに単語が表示されますね。
これで最後まで読むのは大変そうですが、インテリアとして飾っておいたらオシャレかも。
脳を鍛える純文学(うなーさん)
古典文学を楽しみながら、ゲーム感覚で一緒に脳も鍛えられる、画期的電子書籍リーダー。あの名作の出だしってどんなだったっけ? と思い出しながら、画面に表示される文字をタッチし、正しい文章を完成させていきます。「吾輩は猫である」なんかは比較的簡単ですが、「ドグラ・マグラ」とか「学問のすゝめ」あたりになると記憶もあやふやで、ビシビシと脳が刺激されるのを感じることができます。
メロスと一緒に走れあなた(990の人さん)
ポケットにセンサーを入れ、手にディスプレイを持って、さぁスタート。あなたの走るペースに合わせて、画面に表示された「走れメロス」の文章もいっしょに進んでいきます。メロスと一緒に走ることで、感情移入度がさらにアップ! 外で使うのはちょっと大変そうですが、ルームランナーなどと組み合わせれば面白そうです。
ごろり書籍(鳥居みゆっきさん)
ベッドで仰向けになって本を読んでいると、どうしても手が疲れてきちゃいますよね。これを解消してくれるのが、鳥居みゆっきさんによる「ごろり書籍」です。
プロジェクタで天井に文字を投影してくれるため、手の疲れを気にすることなく読書を楽しむことが可能。枕の下にセンサーが仕込んであるので、頭を左右に動かすだけでページをめくることもできます。快適すぎて寝落ち率も大幅にアップしそうな気がしますが……。
トイレット電子書籍(ニットタイガーさん)
トイレで本を読むのが好きな人、いますよね。でもあれこれ触った手で電子書籍の画面をタッチするのはちょっと……という人も中にはいるのではないでしょうか。
そんなときに活躍するのがこの「トイレット電子書籍」。トイレットペーパーをくるくる回すと、据え付けのモニタに表示された文章も一緒にスクロール。おおっ、これなら清潔にトイレ読書が満喫できる! 読書に夢中になりすぎてお尻が渇いてしまわないようご注意を。
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