「信長の野望・天道 パワーアップキット」のAIエディタで柴田勝家を救え!――No More 賤ガ岳【前編:滝川一益でアシストの巻】さらなる野望を抱く大名たちへ(1/2 ページ)

コーエーテクモゲームスより発売となった「信長の野望・天道 パワーアップキット」に搭載されているAIエディタ機能を存分に遊び倒す壮大な企画が動きだしました(大げさ)。

» 2010年12月17日 10時00分 公開
[鈴木俊之,ITmedia]
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前編なのに想定外なオチがつきました

 12月17日に発売された「信長の野望・天道 パワーアップキット」(以下、「天道PK」)では、プレイの幅を広げる「文化」の要素や、史実戦・仮想戦を織り交ぜた新シナリオ11本のみならず、コンピュータ側が担当する大名家の思考パターンを自由に設定できる「AIエディタ」が、大きな目玉となっている。ある大名家に設定した思考パターンをセーブしてファイルに書き出し、ほかのユーザーのPCで読み込んでAI同士を対決させるなど、かなり凝った遊びも可能だ。


 この記事ではそんなAIエディタを使った遊びの一例として、“歴史”に挑戦してみたい。「天道PK」で追加された新しい史実シナリオに、1582年スタートの「野望、再び」がある。ご存じ本能寺の変が起きて信長が討たれ、山崎の合戦で明智光秀が倒されて、清洲会議が終わった直後の情勢を再現したものだ。信長亡き後の織田家の家督をめぐっては、光秀を倒すことで政治的なイニシアティブを握った羽柴秀吉のプランが現実のものとなり、尾張を次男の織田信雄、美濃を三男の織田信孝が引き継いでいる。だが、正式な家督の継承者は亡き長男・信忠の子である三法師(後の織田秀信)で、羽柴秀吉はまだ幼い三法師を名目上の主君として擁立して時間を稼ぎつつ、織田家の実権を握る気まんまんといった流れだ。秀吉が天下人となるための重要なステップとなった清洲会議体制。今回のプレイではこれをぶち壊しにしてみたいと思う。

今回は滝川家で柴田家を控えめに支援。あくまで柴田家AIの改変が目玉

 ぶち壊しといっても「とにかく秀吉を弱くして、織田信雄あたりを強くして……」などとやりたい放題に考えたのでは面白くない。だいたい、それぞれの所領や兵力があらかじめ決まっているのだから、AIの改変だけで情勢を何もかも変えられるわけではないだろう。

 史実を踏まえて織田家の今後を考えるなら、やはり筆頭家老たる柴田勝家公に、忠義ヅラした不忠者・秀吉を成敗してもらうのがスジである。しかも、せっかくなのでぜひAI柴田家にお任せしたい(笑)。というわけで羽柴家のAIにはいっさい手をつけず、もっぱら柴田家のAIを改変し、自分は滝川一益あたりを担当して、同盟相手たる柴田家をときどきアシストしつつ、織田家の行く末を案じてみようではないか。

ずいぶんと遠回りな設定ですが、AIエディタの実力が試せると踏んでこのような歴史改変を提案してみました。全国の秀吉ファンの皆様、ごめんなさい。勝家ファンの皆様、よろしくお願いいたします。でも、すぐにあんなことになろうとは……。

鉄砲重視で慎重な戦をする柴田勝家?

現状を確認すると、柴田家と羽柴家はほぼ互角。収入は羽柴家のほうが多く、軍馬と鉄砲の保有量では柴田家が優る

 さて、滝川一益として勝手に柴田家のコンサルティングを始めよう。所領と兵力は羽柴家とほぼ互角だが、鉄砲の保有数では柴田家が勝っている。猛将・柴田勝家の本領は騎馬戦闘なのだが、ここはぐっと堪えて鉄砲の生産と運用に力点を置いてもらいたい。いやいや、決して滝川一益が鉄砲好きだからではない。このゲームにおける鉄砲は、技術・戦術面の伸びしろが大きく、投資に見合うメリットがあると思うからだ。

柴田家のAIに手を入れる。試行錯誤で改良していくため、設定は逐次セーブしておいたほうがよい
兵士と鉄砲をとにかく優先し、軍馬や兵器に資金を浪費しないという、野戦重視型の軍備を目指した

 AIエディタの[内政]タブでは、[優先する技術系統]に迷わず鉄砲を選び、[募兵頻度]を上げる。[鉄砲生産]を「積極的」に指定する一方で[軍馬生産]を抑え、[兵器生産]は止めてみた。大筒や攻城櫓といった兵器はそれなりに役立つのだが、城攻めの効率よりも“勝てる野戦軍”作りに力点を置きたい。というのも、AI編集前の状態で柴田家の戦いぶりを見るに、戦備が整わないうちに羽柴家に各個撃破される印象があったからだ。あれもこれもと焦点の絞れていない考え方では、押し負けてしまうだろう。

敵城の攻略も自城の防衛も、慎重に行う設定に。相手が知将だけに手堅く行きたい
とにかく羽柴家の攻略を優先させ、目標がブレないように決め打ちしてみる

 同様に[軍事]タブでは、[攻略]を総じて「堅実」に、[防衛]を「強化」に指定した。武将の質で劣る局面が多そうなので、冒険的な戦闘は可能な限り避けるべきだろう。なお、[攻略]も[防衛]も「カスタム」ボタンを押すことで、例えば部隊の士気を「早めに回復する」かどうか、進撃途中で「兵糧庫」建てるかなど、個別の設定が行える。ひととおり見てみたが、ほぼ適切な設定になっていると判断したので、今回は手を加えていない。なお、[攻略]−[目標設定]で羽柴家を決め打ちしたのは言うまでもないだろう。

羽柴家の人材の厚さに少しでも対抗すべく、武将は積極的に召抱える方向で。敵方に優れた人材が多いと予想できるだけに、捕虜の扱いも工夫したい

 [人事]タブでは武将を「多めに採用」することとし、[教練方針]は武将の兵科適性でなく「能力重視」、[配下待遇]は手を入れずに通常通りとした。やや頭をひねったのは[捕虜待遇]だ。というのも、おそらく人材では羽柴家に大きく劣っていると判断したからである。捕らえた敵将は可能な限り召抱えたいし、こちらになびかない人材でもとにかく返したくない(笑)。考えたすえ、カスタム設定で[敵一門]は「処断しやすい」に、そのほかの武将はとにかく「処断も解放もしない」にして、なるべく長く抑留することにした。召抱えられれば好都合だし、羽柴家に出戻ることを妨げるだけでも、こちらの利益だ。

徳川家と連携しつつ、よそ見をしないで羽柴家打倒を目指すため、外交姿勢は冷淡にしてみた

 [外交]タブでは当然のように[敵対勢力]に羽柴家を指定し、さらに[友好勢力]で滝川家に加えて、徳川家も入れておいた。織田家の同盟相手として大成した徳川家はいまや、どうかすると柴田家をしのぐ大勢力だ。断じて敵に回すことなく、むしろ連携して羽柴家を追い詰めるべきだろう。

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