みんな! オラにクリスタルをわけてくれ! 〜戦地で暴れる召喚モンスター体験:ファンタジーアース体験入国奮闘記:渡る世界は敵や味方やモンスターばかり(その5)(2/3 ページ)
召喚も2度目なら少しは上手に
4月某日
レベルはまだ20。今日はどうしてもやっておきたいことがあった。賢明な読者の方々ならもうお分かりだろう。ジャイアントになったのだから今度は……
「ナイトになる!」
これだ。要領はジャイアントと同じ。ただナイトの場合は必要なクリスタルが40個。そして召喚に必要な建築物は自軍の拠点、キープだ。その点もばっちり確認しておいた。例のごとくクリ銀さんに「クリ20くださいー」と軍団チャット。今回のクリ銀さんもその点抜かりはない。ささっとトレードし、クリスタルを40個得るkirian。キープ前でのやりとりだったため、その場で滞りなくナイトに変身をすることができた。
初ジャイアントのときもそうだったが、自分が変身をするとテンションがあがるもの。ナイトになったkirianはとりあえずその挙動に慣れようと、いろいろ操作してみた。速い。移動がとにかく速い。ジャイアントの真逆だと言ってもいいほどで、パカラッパカラッと愛馬のステップも軽やかにどこまでも走っていけそうな爽快な操作感覚が味わえる。これもこれでなかなかどうして面白いではないか。敵国キャラを倒すことに長けている「兵器」としての自分に酔いしれながら、敵国エリアとぐんぐん突き進むkirianだった。
しかしそんなkirianの足元をすくうがごとく敵国兵士が襲いかかる。敵もさるものひっかくもので、ソーサラーの魔法で見事に氷漬けにされる始末。硬化時間は短いが、爽快に走っていたkirianの鼻をへし折るくらいの効果は充分にあった。しかもその後の追加攻撃でナイトのHPが確実に削られていく。
「いかん! 自国のみんなが見ている前で大きな立派なナイトさんが、こんな公開処刑のような切ない状況ではいかん!」
と一念発起。抜群の機動力を活かして攻撃をかわしながら、敵国兵士をちくちくといたぶるように攻撃していった。とはいってもまだ立ち回りが不慣れなナイトさん、やはり氷で足止めをくらったりこまごまと攻撃されているうちに、HPが残りわずかになった。ここで初ジャイアント時の記憶が蘇る。「調子に乗ったら死ぬよ」耳元で妖精さんがささやいたような気がした。ハッと我に返った筆者はすかさず「z」キーを押して「召喚解除」を選択したのだった。元の人間に戻ったkirianのHPは100を切っている。ほうほうのていで近くの安全な巨大クリスタルまで逃げることで、その場は何とか乗り切ることができた。
けしてうまく立ち回れたとはいえなかったが、それでも初めてのジャイアントよりは要領よく動けたかな、というのが自己評価。自国への貢献度も感じることができ、普段とは違ったプレイが楽しめる召喚モンスターの面白さを堪能することができた。
「ありがとう」が連鎖する夜
4月某日
なんやかんやでレベル21。ネツァワル王国の首都であるベインワットでまったりしていると、突然個人チャットでメッセージが飛び込んできた。
「レベルいくつですか」
お? なぜレベルをお聞きになるか、というか、貴方は誰なのか、と思いつつも「21です」と返すと「レベル24で装備できるスカウトの武器を譲りましょうか」とおっしゃるではないか。何ともうれしい話だ。「いくらですか」と聞くと「お金はいいです」とのお返事。何だ何だ何か裏があるのか、ケータイの番号なら教えないぞ、と若干警戒モードで聞いてみたところ「お金は余ってます」「自分もレベルが低いときに上級者に同じようにアイテムをもらったので」とのことだった。うんうん。わかりますわかります。筆者が初めてオンラインRPGをプレイしたときにも、どっさりアイテムやお金をくれた優しい先輩がいたっけな、と遠い目をしつつ、そしてその心遣いに目頭は熱くなりつつ、レベル24で装備できるヘイロウという短剣を確かに譲り受けた。いつか自分も同じことをして後続の人たちを喜ばせたい、と素直に思ったのだった。
そんな「ありがとう」体験をした直後のこと。連鎖するかのように、さらに別の「ありがとう」体験をした。またまた別の方からのチャットが飛び込んできたのだ。
「記事見てますよー」
という内容に「うお!」と思わず声をあげる筆者。β版から数えればずいぶんと長い間本作の体験リポートをやってきているわけだが、初めて読者の方から声をかけられたのである。「今レベル何歳ですかー」「21歳です」といったところから始まり、おそらく本作のプレイでもっとも長い個人チャットを楽しんだ。
その方は別の国に高レベルのファーストキャラがいて、今プレイしているレベル18のキャラはセカンドなのだと言う。ファーストもセカンドもウォーリアー。「ウォリアーは楽ですよ」というのを聞いて元々ウォリアーでやってみたかった自分を思い出した筆者は「セカンドつくるならウォリアーにしようかな」と思った。「ファーストでkirianさん見つけたら思いっきり狙います」などと言われ「臨むところだ!」と返すkirian。あたたかいご感想などもいただき、うれし楽しい時間を過ごすことができた。
ともすればチャットなしで黙々とプレイすることも可能な本作において、なかなかオンラインゲームらしい交流ができたぞ、と胸を熱くする筆者であった。
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提供:スクウェア・エニックス
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2006年4月30日