連載
2007年08月24日 14時18分 更新

ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」:

ぶっ飛んだ設定、ぶっ飛んだ猫「シティコネクション」 (1/2)

第48回にして初めて、ジャレコのゲームを取り上げます。「シティコネクション」は、インパクトのある設定が話題となったゲームですが、今考えると、ゲームシステムにもキャラクターにも、1980年代前半の流行が、色濃く表れているような気がします。

とぶくるま

画像 今回はお台場の自由の女神にて。なぜここへ来たのかは後ほど書きます

 「シティコネクション」(ジャレコ)は、1985年発売の、横スクロールアクションゲーム。アーケードからファミコンに移植された。

 主人公はカリフォルニア生まれの少女クラリス。彼女の乗る自動車「クラリスカー」を操作して、パトカーにぶつからないように、画面上の高速道路をすべて通るのが目的。「ヘッドオン」や「パックマン」のような、いわゆるドットイートタイプのシステムだ。

 高速道路といっても普通の道路ではない。途切れ途切れになっていて、しかも上下4段に分かれている。

 ここを走るクラリスカーも普通ではない。道路の切れ目から落ちても何ともないのはもちろん、下の段から上の段へとジャンプできる機能がついている。

 さらに、パトカーを攻撃する手段まである。路上に散らばっているオイル缶を拾って、パトカー目がけて投げるのだ。オイルが当たるとパトカーはスピンする。そこにクラリスカーで体当たりすれば、パトカーは吹っ飛んでいく。複数台スピンさせておき、まとめて跳ね飛ばすと高得点だ。

画像 世界各地の名所を舞台に、パトカーとの壮絶な追いかけっこが始まった
画像 走行距離が3000キロを超えると、クラリスカーに突っ込んでくるパトカーもたびたび出現

 しかし、敵はパトカーだけではない。高速道路上には、チェッカーフラッグを持った猫が立っている。この猫を跳ねてしまうと1ミスだ。猫にはオイルが効かないので、パトカーよりも厄介。ジャンプで避けるか、画面の外へスクロールアウトさせるしかない。

(画面外に去った敵やアイテムは、そのまま消える。同じ場所に戻ってきても残っていない)

 同じ段に長く居続けると、高速道路上にもかかわらず、地面からタケノコが生えてくる。このタケノコに当たると、クラリスカーは大破してしまう。タケノコもオイルで壊すことはできない。

 一方、ふわふわ浮いている風船はお助けアイテムだ。風船を3個取ると、先のステージへワープでき、そのとき持っているオイル缶の数に応じてボーナス点が入る。

画像 猫にぶつかると、BGMが「ねこふんじゃった」に変わり、猫が斜めにゆっくりと飛んでいく
画像 高速道路を突き破って生える、まさに“ど根性タケノコ”。クラリスカーがぶつかってもびくともしない
画像 ノイシュヴァンシュタイン城に風船が出現。風船も猫やパトカー同様、スクロールアウトすると消えてしまう

ファミコンで世界の名所めぐり

 クラリスは世界中の都市を走り抜ける。米国・ニューヨークを皮切りに、英国のロンドン、フランスのパリ、ドイツ、インド、そして日本へ。

 背景のグラフィックがよく描きこまれていた。当時のファミコンには、背景が単色のゲームもまだ多かったが、「シティコネクション」では、ステージごとに背景グラフィックががらりと変わる。ニューヨークの夜景はきらびやかだし、ドイツの山や湖には清らかさが感じられる。

画像 富士山をこんな間近に眺められる塔があるなんて。しかもかなりでかい

 どのステージにも、各地を象徴する建造物が描かれ、どこの国なのかが分かりやすい。ニューヨークには自由の女神、ロンドンにはビッグベン、パリにはエッフェル塔と凱旋門、ドイツにはノイシュヴァンシュタイン城、インドにはタージマハール。

 分かりやすさを優先させるため、例えば日本ステージには、富士山の隣に五重塔があったりする。鬼怒川温泉の東武ワールドスクウェアを思わせる(東武ワールドスクウェアは1993年開園なので、この時代にはまだなかったけど)。

 自由の女神と高速道路の組み合わせは、今見るとニューヨークというより、お台場の景色に似ているような気がする。

 1998年、「日本におけるフランス年」を記念して、セーヌ川にある自由の女神像がお台場に移築された。翌年の1月に女神像は帰国したが、好評だったため、その女神像から型を取って、本物と同じ鋳造方法で造られた復刻像が、2000年12月からお台場に設置されている。

 実際に行ってみると、高速道路の高架もそうだが、女神像の足元に海が広がっていたり、その向こうに目立つ形のビルが建ち並んでいたりと、思っていた以上に「シティコネクション」の風景に似ていた。

画像 「シティコネクション」ステージ1、ニューヨークの風景。お台場の写真と見比べてみよう
画像 これは日中に撮った写真だが、夜になったら多分もっと、ゲームの景色に似てくると思う

 背景グラフィックを褒めたが、実はアーケード版のグラフィックはもっときれいで、ステージ数ももっと多かった。ファミコン版では背景の色数が減るなど、アーケード版とは違うグラフィックになっている。ただ、マシンの性能差を考えれば、当時としてはやむを得ないだろう。

 BGMには、チャイコフスキーの「ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 作品23」の第1楽章が、アップテンポにアレンジされて使われている。後にコナミの「パロディウスだ!」にも使われた曲だ。これもアーケード版では、ステージごとにアレンジが変わっていたらしい。

       1|2 次のページへ

[ゲイムマン,ITmedia]

Copyright© 2017 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


-PR-Game Shopping