金のブロックに泣かされた「アルカノイド」ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(1/3 ページ)

連載第55回は、「アルカノイド」(タイトー)。もともとブロックくずしのリメイクという形で作られたゲームですが、個性的なアレンジで好評を博しました。そして現在に至るまで、このゲーム自体が何度もリメイクされているのです。

» 2008年01月28日 14時12分 公開
[ゲイムマン,ITmedia]

箱がでかい

画像 豊島区南長崎にて撮影。なぜわたしがここに来たかについては、本文の最後にて説明します

 beside gamesというサイトの仕事で、「アルカノイドDS」をプレイした。

 サクサク進むことができて、気持ちいい。besideにも書いたが、バウス(自機)の後ろにバリアが張られており、3回まではボールを受け損ねてもOK。1ラウンドクリアするごとにバリアは回復するし、ゲームオーバーになっても、コンティニューはそのラウンドの頭からできる。

 「アルカノイドDS」をプレイしているうちに、「アルカノイド」のほうもやりたくなってきた。わたしはかつてのアーケード版「アルカノイド」に対して、ちょっと苦手意識があったのだが、DS版でこれだけ順調に進めるんだから、今「アルカノイド」をやったら、昔よりうまくプレイできるかもしれない。

 ただ、アーケード版には昔けっこうハマっていたものの、ファミコン版は持っていなかった。そこで、前回の記事で使う写真を撮ったついでに、秋葉原でファミコン版「アルカノイド」を探してみた。運良く見つかって購入できたのだが、箱が大きくて、カバンに詰めたらカバンがパンパンになった。

 なぜそんなに箱が大きいかというと、ダイヤル式コントローラーが同梱されていたからだ。通常のコントローラーでも操作はできるのだが、アーケード版の操作感を再現するために、専用コントローラーつきで発売されたのだ。

画像 「アルカノイド」、「アルカノイドII」の箱と専用コントローラー

 「アルカノイド」(タイトー)は、1986年アーケードに登場。同年末、ファミコンに移植された。

 テレビゲーム黎明期の、「ブレイクアウト」(アタリ、1976年)に端を発する、いわゆる“ブロックくずし”ゲームを、現代風(といっても1980年代だが)にアレンジしたもの。1980年代ではすでに、ダイヤル式コントローラーを使うゲームは珍しくなっていたが、往年のブロックくずし同様の操作感を再現するため、あえてこの操作系が採用された。

 現代風アレンジの1つが、ストーリー設定をつけたこと。

 光子力宇宙母船「アルカノイド」が、小型戦闘機の攻撃を受けた。敵を追うため発信したスペースクラフト「バウス」は、敵の異次元迷宮に捕らえられてしまう。バウスを操作して、エナジーボールでスペースウォールを破壊し、異次元から脱出するのが、このゲームの目的だ。

 この設定に基づいて、グラフィックや効果音が、SFチックになっている。アーケード版には簡単なオープニングデモもあった。

パワーアップアイテムを使い分けよう

 ゲームをスタートする。画面を一見すると、普通のブロックくずしだが、最初のラウンド(面)から多くのアレンジが盛り込まれている。

 まずは、ブロックを壊すと出現する、パワーアップアイテムの存在。落ちてくるアイテムをバウスで拾うと、効果が現れる。

 アイテムは全部で7種類。ボールを遅くする「スピードダウン」、ボールをバウスにくっつけて、好きな所で離せる「キャッチ」、バウスの長さが1.5倍になる「エキスパンド」、ボールが3つに増える「ディスラプション」、出口が開いてラウンドクリアとなる「ブレイク」、残りのバウスが1機増える「プレイヤーエクステンド」。

 そしてとりわけ役に立つのが「レーザー」。ボタンを押すとバウスからレーザー砲が発射され、ブロックを次々と壊していくのだ。ボタンを連打すれば、あっという間にラウンドクリアできる。

 ただしレーザーに気を取られて、ボールを落としてしまったら、バウスは1機減り、レーザーも撃てなくなる。ブロックを狙ってレーザーを撃ちながらも、ボールの行方はしっかり目で追っていく必要がある。

 それから、レーザー、キャッチ、エキスパンドなどの効果は、次に別のアイテムを取ったら消えてしまう。欲しくないアイテムを間違って取ってしまわないよう、避けるのが意外に難しい。

画像 ファミコン版はアーケード版と比べて、ブロックが横2列少ないが、ゲームのおもしろさはしっかり再現されている
画像 レーザーを撃ちながらボールを打ち返すというのは、やってみるとかなり難しい
画像 エキスパンド。バウスの横幅が1.5倍あると、だいぶプレイが楽になる。見た目以上に効果の高いアイテムだ

 (1980年代における)現代風のアレンジ、次は“面クリア”の要素だ。

 1970年代のブロックくずしも、ブロックを全部消すとまた新たにブロックがセットされるが、その配列は最初と同じで、以降も同じ面が繰り返し現れるだけだった。

 これに対し「アルカノイド」では、バラエティ豊かな配列のラウンドが、全33面用意されている。もちろんブロックの配列も、ラウンドごとに違う。アイテムもラウンドによって、役に立ったり立たなかったりするので、そのラウンドに合ったアイテムを選ぶことが重要だ。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/25/news016.jpg 「電車の中で見ちゃダメ」「笑ったww」 実家からLINE「子ヤギがすばしっこくて捕まらない」→送られてきた衝撃姿が320万表示!
  2. /nl/articles/2404/23/news090.jpg 誰も教えてくれなかった“裁縫の裏ワザ”が目からウロコ 200万再生のライフハックに「画期的」と称賛【海外】
  3. /nl/articles/2404/21/news011.jpg 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  4. /nl/articles/2404/25/news043.jpg 娘の給食の献立表を見たら…… 正体不明の“謎の料理名”が「これはわからんw」と話題に その意外な正体に納得!
  5. /nl/articles/2404/25/news129.jpg プロ野球チップスでまた“不良品”流出 伊藤大海「176m」表記に続き…… カルビー謝罪「深くお詫び」
  6. /nl/articles/2404/24/news018.jpg 1年半ケージに引きこもっていたシャーシャー猫が、ある夜布団に入ってきて…… 感涙の行動に「まるで別猫」「こんな日が来るなんて」
  7. /nl/articles/2404/24/news017.jpg メルカリで300円の紙モノセットを買ってみたら…… 出品者のあたたかな心遣いに「利益は考えていないんでしょうね」「見ててわくわくします」
  8. /nl/articles/2404/23/news185.jpg 子どもに高級キーボードのパーツを捨てられた → 公式の“先読みしすぎた対応”が話題「そういうこともあろうかと」
  9. /nl/articles/2401/18/news015.jpg 巨大深海魚のぶっとい毒針に刺され5時間後、体がとんでもないことに…… 衝撃の経過報告に「死なないで」
  10. /nl/articles/2404/22/news124.jpg ダイソー「マルチ万能ほうき」が家事ラクの救世主 名前負け知らずの便利さに「これやばっ!!」「220円に驚き」の声
先週の総合アクセスTOP10
  1. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  2. 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
  3. 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
  4. 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
  5. 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  6. 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  7. 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
  8. 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
  9. 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
  10. 「妹が入学式に着るワンピース作ってみた!」 こだわり満載のクラシカルな一着に「すごすぎて意味わからない」「涙が出ました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」