最強戦士は誰の手に――「ドラゴンボールZ スパーキング!」は純然たる格闘ゲームがよく似合うレビュー(3/3 ページ)

» 2005年10月06日 16時19分 公開
[篠崎薫,ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

アルティメットバトルでは、装備品にも気を遣うべし

 次に遊びごたえのあるのが、アルティメットバトルだろう。これは、100人の超戦士たちと戦い、ランキングを上げていくモードだ。ここでは選択したキャラの、一つ上のランキングから下位全ての超戦士たちの中より、対戦相手を選択することができる。ここで目指すはランキング1位だが、各キャラにはWポイントと呼ばれるものが付与される。これはバトルの評価によって加減され、0になるとゲームオーバーとなってしまう。つまり、ただ勝つだけではダメで、いかにして勝つか、が重要になってくるのだ。

 しかし、相手はストーリーモードとは違った思考ルーチンで攻めてくるため、最初は非常に戸惑うだろう。逆に考えるならば、モードだけでなく戦い方も変わってくるため、違ったバトルが楽しめると言えるのではないだろうか。とはいえ、どのキャラも嫌らしい動きをしてくるので、腹が立つことは間違いないが。

100人と戦い勝ち抜き、1位を目指す道のりは長い……
素早く、完璧に勝つのも手だが、瀕死の重傷から勝利を収めてもポイントを得られる。さて、どちらを選ぶか
ストーリーモードとは違った戦いが堪能できる。まずは、練習用の勝ち抜きモードである武者修行で、ある程度体を慣らしてから戦うのがいい

 また、このモードだけでなく天下一武道会と対戦の各モードでは、カスタマイズしたキャラを使用して戦いに望むことができる。これは、ゲーム中に得られる“Zアイテム”と呼ばれるアイテムを各キャラに装備させることで、体力や防御力が増えたり気力が徐々に回復するなどの、特別な恩恵を得られるのだ。ただし、パワーアップしたぶん気力の消費が多くなることもあるため、アイテムは慎重に選ぶ必要があるだろう。闇雲に装備しただけでは、かえって使いづらいキャラになってしまうだけだ。じっくり考えてアイテムをつければ、楽に戦いを進めることができるようになる。

各モードでの戦いに勝利するなど、様々な場面でZアイテムは手に入る。戦いまくり、たくさん入手したい
メインメニューやキャラ選択時にエボリューションZを選択すると、カスタマイズすることができる

 それにしても、毎日5キャラずつと戦っていったとしても、20日間はタップリ遊べるのだから、ストーリーモードと合わせたら相当長期間楽しめることは間違いない。格闘ゲームではあるものの、これだけ遊べるタイトルというのは、なかなかないのでは? そういう意味では、コストパフォーマンス抜群のソフトといえるだろう。

マニュアルの代わりに修行でOK

 これら以外にも、まだまだモードは用意されているのだが、便利なのがピッコロが先生を務める練習モードの修行。実は、マニュアルを読んでも操作方法が把握できなかったのだが、修行を選択すると映像で操作方法を解説してくれるのだ。マニュアルはどうしても静止画しか掲載できないので、それと比べると非常に分かりやすい。むしろ、マニュアルがなくても良いのではと思ってしまったほどだ。

操作方法をわかりやすく解説してくれる。しかし、ピッコロの声を聞くと諸星あたるを思い出すのは年か!?

 しかし、これだけ親切なモードが付いていながらも、各キャラごとの技の解説がないのが非常に惜しまれる。50人ものキャラが登場するので、マニュアルに載せられないのはわかるのだが、せめて一覧表としてゲーム中で閲覧ぐらいはさせてほしかったところ。どんな種類の必殺技を持っているかが分かれば、それだけでも戦い方の方針を決められるだけに残念だ。こればかりは、いくらドラゴンボールを読んでいたとしても、どの必殺技が選択されているか分からない限り、戦いようがないのだし。

対戦が始まってから、スタートボタンでポーズをかければ技を見られるものの、メインメニューなどから閲覧可能にしてほしかった

スカッとする格闘ゲームがプレイしたい人向けの1本

 当初は、ドラゴンボールのキャラクターが戦うと言うことでファン向けのタイトルかと思ったが、どちらかというと格闘ゲームで爽快感を味わいたい人向けの1本だろう。大味なバランスでも楽しく戦えるし、何よりもボリュームが大量にあるので、長く遊べるのもいい。勝ったときのスカッと感も、他のゲームではそうそう味わえないものだけに、ストレス解消にもピッタリだ。もちろん、ドラゴンボールを知っている人ほど世界観にのめり込めることは間違いないので、これをきっかけに本を全部揃えたりDVDを買い集めるのもありかもしれない。

 まじめな(?)格ゲーをプレイするのは己自身のレベルアップに役立つが、時には息抜きに本作のようなタイトルをプレイするのもいいのでは? ただし、負けてストレスがよけいに増えたからといって、ゲームやハードに当たり散らすようなことだけはしないように……。

ドラゴンボールZ スパーキング!
対応機種プレイステーション 2
メーカーバンダイ
ジャンルアクション
発売日2005年10月6日
価格7140円(税込)
前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
  2. 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
  3. しぶとい雑草“ドクダミ”を生やさない超簡単な方法が115万再生! 除草剤を使わない画期的な対策に「スゴイ発見」
  4. 天井裏から変な音がする→スマホを突っ込んで撮影したら…… 映った“とんでもねぇ”モノに「恐ろしい」「何これ」と騒然の196万表示!
  5. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  6. 誰も教えてくれなかった“裁縫の裏ワザ”が目からウロコ 200万再生のライフハックに「画期的」と称賛【海外】
  7. 「電車の中で見ちゃダメ」「笑ったww」 実家からLINE「子ヤギがすばしっこくて捕まらない」→送られてきた衝撃姿が320万表示!
  8. 顔の半分は童顔メイク、もう半分の仕上がりに驚がく 同一人物と思えない半顔メイクが860万再生「凄いねメイクの力」
  9. 元「AKB48」メンバー、整形に250万円の近影に驚きの声「整形しすぎてて原型なくなっててびびった」
  10. スーパーで買ったレモンの種が1年後…… まさかの結果が635万再生「さっそくやってみます」「すごーい!」「手品みたい」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 庭に植えて大後悔した“悪魔の木”を自称ポンコツ主婦が伐採したら…… 恐怖のラストに「ゾッとした」「驚愕すぎて笑っちゃいましたw」
  2. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  3. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  4. 「歩行も困難…言動もままならず」黒沢年雄、妻・街田リーヌの病状明かす 介護施設入所も「急激に壊れていく…」
  5. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
  8. 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
  9. 築152年の古民家にある、ジャングル化した水路を掃除したら…… 現れた驚きの光景に「腰が抜けました」「ビックリ!」「先代の方々が」
  10. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評