毛筆気分で書画を楽しめちゃうんだなあ。タッチペンだもの「こころに染みる 毛筆で書く 相田みつをDS」レビュー(2/2 ページ)

» 2006年11月30日 12時00分 公開
[仗桐安,ITmedia]
前のページへ 1|2       

閲覧は いつだって できちゃうもんだよなあ

 「閲覧」には、「相田みつをギャラリー」、「こころのギャラリー」、「日めくりの書」がある。「相田みつをギャラリー」は、その時点で所有している相田みつを作品を見ることができるモードだ。そして「こころのギャラリー」では、前項で紹介した「書写 相田みつを」、「自由に書く」で書いて保存した作品を見ることができる。自分が書いた作品を眺めると、やはり適当に書いただけでも、見ようによってはそれなりに趣き深く見えるのが面白い。

 ただ残念なのは「こころのギャラリー」に保存できる作品数には限界があるということ。しかも他のセーブデータで遊んでいる人の作品も含めて容量の上限が決まっているので、2人とか3人で別データを作って本作を共有している場合は注意が必要だ。誰かが作品をたくさん書き、たくさん保存した場合は、他のメンツが肩身の狭い思いをするかもしれない。他のプレーヤーと相談してお互いの展示する数を決めておくなどの配慮があるといいだろう。カートリッジの容量に限界があるというのは分かるが、やたらと保存をしていると意外とすぐにギャラリーが埋まってしまう。いたしかたないが残念な仕様である。

画像画像画像 書いた書画は、保存さえすればいつでも閲覧できるが、容量の上限にはご注意を

 「日めくりの書」は、日めくり感覚で相田みつを氏の書画を閲覧できる、特殊なモードだ。下画面に4色のしおりがあるので、その日の気分でしおりをタッチしてみよう。すると、下画面にきれいな風景が表示され、上画面にはランダムに決められた書画が表示される。思わずハッとしてしまうみつを節を堪能することができるはずだ。

画像画像画像 「今日はどんな書画が出るかな」と、毎日チェックしてみるのもいいだろう

みつをさんの世界に 飛び込んでみるのも いいんじゃないかなあ

画像 「みつを氏の本名は光男」など、トリビアな情報が満載だ

 「書く」、「閲覧」と並ぶ「その他」は、オプションモードだと考えていただければよいが、「その他」の中でも面白いのは「相田みつをとは」というモード。ここでは相田みつを氏の略歴などの詳細データを読むことができる。知っているようで意外と知らないみつを氏にまつわる情報を得ることができるので、本作を手にしたら一度はぜひ目を通してほしいモードだ。

 さて。本作を総じて見ると、その“書画”のみを追求した潔さにはとにかく感心させられてしまった。「こころを休める大人の塗り絵DS」は“塗り絵”に特化したタイトルではあったが、それでも絵具やキャンバスを得るためのミニゲームなどが盛り込まれていた。塗り絵というジャンル自体が色々な絵具を使う分、書画以上にゲーム性はあるように思う。だが、本作は純粋に“書画”のみだ。筆からにじみ出る色は「黒」のみ。プレイのモチベーションに貢献するミニゲームも見当たらない。ただひたすらに、毛筆でなぞり、自由に書き、書画を鑑賞し、そしてまた毛筆でなぞるという内容なのだ。

 このタイトルだが、「こころを休める大人の塗り絵DS」同様に確実に関心を持っている層(相田みつをファンや書画ファンなど)はいるはずだ。こういう“決して万人に受ける王道ではないが、かゆいところに手が届いた珍しいタイトル”がリリースされる、という懐の深いニンテンドーDS市場をこそ、高く評価したいと思う。

画像

 また、「こころを休める大人の塗り絵DS」への意見と同等の意見となってしまうが、本作においてもやはり「ニンテンドーDS対応のプリンタがほしいなぁ」と思わざるをえなかった。本作で書いたオリジナル書画を自分の部屋の壁に何となく飾ってみたい、と思うのはおそらく筆者だけではないはずだ。どうにかSDメモリーカードあたりをカートリッジとうまく親和させて、PCなどにデータを持っていくなどのことはできないものだろうか。あるいはニンテンドーDSと発売が目前に迫ったWiiの連動でどうにか……などということも夢想してしまうのだった。

こころに染みる 毛筆で書く 相田みつをDS

画像

発売日:発売中

対応機種:ニンテンドーDS

価格(税込):3990円

ジャンル:書画

プレイ人数:1名

対象年齢:A(全年齢)


(c)2006 ERTAIN Coporation.
(c)Mitsuo Aida Museum


前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2405/01/news138.jpg イオンモールで販売「シフォンケーキ」にカビ発生、5000個回収へ “下痢”の報告で調査中……出店企業が謝罪
  2. /nl/articles/2402/21/news158.jpg 業務スーパーの“高コスパ”人気冷凍商品に「基準値超え添加物」 約1万5000個販売……自主回収を実施
  3. /nl/articles/2405/01/news092.jpg “スケスケ成人式コーデ”が物議のモデル、「3度見される服」を披露 「コレは見ちゃうわ」「洗っても大丈夫なのか」の声
  4. /nl/articles/2405/01/news095.jpg 秋元康、AKB48卒業の柏木由紀に送った手紙が物議 “冒頭の一文”に「昭和丸出し」「嫌すぎる」
  5. /nl/articles/2405/01/news013.jpg IKEAの新作カーテンが「家中これにしたい」ほどすてき!→どうやって付けているの? 垢抜けインテリア術に視線集中「すっごいかわいい」「色味が最高」
  6. /nl/articles/2405/01/news093.jpg 500円玉が1つ入る「桔梗のお花ケース」が100万件表示超え! 折り紙1枚で作れる簡単さに「お小遣いあげるときに便利」「美しい〜!」
  7. /nl/articles/2404/30/news015.jpg 【今日の計算】「500×99」を計算せよ
  8. /nl/articles/2404/30/news165.jpg 「これは変態だ」 職人が“鉄の塊”から作った「はぐれメタル」がガチすぎる 狂気の手作業に驚き「いかれてるw」
  9. /nl/articles/2405/01/news104.jpg 「そっち使うの?!」「これは天才」 さびだらけの鉄くぎをぐつぐつ煮込むと……? DIYに役立つ“まさかの使い道”が200万再生
  10. /nl/articles/2405/02/news013.jpg 2歳娘、自分のバースデーフォトをセルフタイマーで…… プロ顔負けの仕上がりに「すごーーーーーーー!!」「天才すぎます」と称賛の声
先週の総合アクセスTOP10
  1. 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
  2. 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
  3. しぶとい雑草“ドクダミ”を生やさない超簡単な方法が115万再生! 除草剤を使わない画期的な対策に「スゴイ発見」
  4. 天井裏から変な音がする→スマホを突っ込んで撮影したら…… 映った“とんでもねぇ”モノに「恐ろしい」「何これ」と騒然の196万表示!
  5. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  6. 誰も教えてくれなかった“裁縫の裏ワザ”が目からウロコ 200万再生のライフハックに「画期的」と称賛【海外】
  7. 「電車の中で見ちゃダメ」「笑ったww」 実家からLINE「子ヤギがすばしっこくて捕まらない」→送られてきた衝撃姿が320万表示!
  8. 顔の半分は童顔メイク、もう半分の仕上がりに驚がく 同一人物と思えない半顔メイクが860万再生「凄いねメイクの力」
  9. 元「AKB48」メンバー、整形に250万円の近影に驚きの声「整形しすぎてて原型なくなっててびびった」
  10. スーパーで買ったレモンの種が1年後…… まさかの結果が635万再生「さっそくやってみます」「すごーい!」「手品みたい」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 庭に植えて大後悔した“悪魔の木”を自称ポンコツ主婦が伐採したら…… 恐怖のラストに「ゾッとした」「驚愕すぎて笑っちゃいましたw」
  2. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  3. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  4. 「歩行も困難…言動もままならず」黒沢年雄、妻・街田リーヌの病状明かす 介護施設入所も「急激に壊れていく…」
  5. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
  8. 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
  9. 築152年の古民家にある、ジャングル化した水路を掃除したら…… 現れた驚きの光景に「腰が抜けました」「ビックリ!」「先代の方々が」
  10. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評